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大学ホーム>ニュース&イベント>【トピックス】 卒業式 1090人の門出を祝福 (3/27 式辞映像追加)

平成20年3月 杏林大学卒業式が行われる
1090人が新社会人に

暖かく穏やかな日和となった3月18日(火)午前11時から杏林大学卒業式が八王子キャンパス 松田記念館で行われ、学部・大学院を修了した1090人に学位・卒業証書が授与されました。
この日卒業式に臨んだのは、各学部、学校では医学部83人、保健学部239人、社会科学部・総合政策学部328人、外国語学部300人、医学部付属看護専門学校83人のあわせて1033人と、大学院では医学研究科20人、保健学研究科8人、国際協力研究科29人です。
会場は袴姿の女子学生やスーツ姿の男子学生で一際華やいだ雰囲気となり、2階の観覧席からは教職員やご父母が卒業生の門出を祝いました。

式では松田博青学園長・理事長が「混沌とした社会の中で、皆さまが生きていくためには、溢れる情報を取捨選択する知恵と辛くとも投げ出したりしない根性が必要です」と卒業生を激励しました。続いて長澤俊彦学長は、卒業生がこれから社会で活躍するために「3つのC(communication、compliance、challenge)」を実践してほしいとメッセージを送りました。
今回から会場の様子は地下の学生食堂の大型スクリーンで同時中継されました。式場に入ることができなかった関係者や在学生はスクリーンに映し出される映像に見入っていました。

式のあと卒業生は学部・学校ごとにわかれて、学位記とアルバム、記念品などを受け取りました。夕方からは卒業記念パーティーが各会場で行われ、恩師や友人と思い出を懐かしんだり、しばしの別れを惜しむ姿が見受けられました。

松田博青 学園長・理事長式辞  映像(mpg) 3分10秒
この学校の所定の課程を経て、社会人としての新しいスタート台に立つ皆さまに、まずお祝いを申し上げます。
皆さまがこれから活躍する社会は、学生時代の社会と大きく異なっています。皆さま方の態度・身なり・言動その他は全て個人の責任に帰せられるところであります。
これからの社会は一言で言えば不透明で何が起こるかわからないような社会であります。
国内では物価・原油の上昇、あるいは親族間の殺人事件等々が多発しており、また海外では暴動、テロ、金融不安、環境汚染等々が頻発しております。
こうした混沌とした社会の中で、皆さまが生きていくためには、それなりの知恵と根性が必要です。
現在、マスコミ、新聞、週刊誌、雑誌あるいはインターネット等々から山ほどの情報が溢れ出ております。これらの溢れる情報の中から、自分に必要なもの、大事なもの、正しいものを取捨選択して、それを活用する知恵が必要です。
また、社会は学生時代と異なり、嬉しいことや喜ばしいことよりも、辛いことや苦しいことの連続です。このような時に皆さん方が安易に近道を探したり逃げ出したりせずに、歯を食いしばってでもその暗い道を歩みつづける根性が必要です。
このことによってやがて光が見えて来るのです。
皆さま方が自分を信じて、自分を頼りにして、努力をして、やがて一定の年月が経ちますと少しゆとりが出てきます。
このときに皆さま方は、自分たちがいかに恵まれているか、自分たちより恵まれない、弱い人々がいかに多くいるか 気が付くはずです。
このときに皆さま方が手を差し伸べることができる、これが社会が最も必要とする人材です。
皆さまが自分の健康に留意して、精一杯活躍して、最終的に社会が求める人材に成長することを期待して私の挨拶と致します。

長澤俊彦学長 式辞  映像(mpg) 4分14秒
杏林大学大学院3研究科で博士、修士、4学部で学士の学位記、看護専門学校で専門士の卒業証書を取得され、本学を巣立って行く1090名の皆さまの門出を心からお祝い申し上げます。
21世紀の社会は何大学の何学部を出たかという学歴ではなく、何の学位を取得したかの学習歴に価値がおかれる時代です。今日皆さまが手にした卒業証書を見て、自分の得た学位の重みを充分にかみしめて下さい。
皆さまがこれから出てゆく社会は政治、経済、その他のあらゆる分野で国の内外ともに極めて厳しい状況にあります。このような社会情勢の下で組織に入って新人として活躍してゆくのにどの分野にも共通する大切なことは何でしょうか。答えは英語のCの頭文字で始まる三つのことを実践することだと思います。
第1はcommunicationの徹底です。たとえば、今の医療はチームワークです。患者さんとのみならず、職種の異なる医療スタッフ間のcommunicationが円滑でなければ重大な医療ミスにつながりかねません。
第2はcompliance、すなわち法令順守の精神を尊重することです。
平たく言えば、社会生活を行ううえのルールを守ると同時に法令をきちんと守って行動せよということです。法令順守は決して管理職だけの問題ではありません。
Communication,complianceを実践してから大切な第3のCはchallengeです。ノーベル物理学賞を受賞した江崎玲於奈博士は新しいことに挑戦するには、今までのしがらみ、大先生の権威にのめりこむだけでなく、子供のようなあくなき好奇心と初々しい感性を持ってことに当たれと強調されています。自分は何をしないと責任を問われるのかではなく、自分は組織の中の今の立場で何ができるのかを絶えず考えて行動することが大切です。
ところで、世界では飢えや貧困、感染症に苦しんでいる人がたくさんいます。それに比べて日本はどうでしょうか。なんでも手に入る飽食時代で、メタボ、メタボと騒がれています。若いときの暴飲、暴食、過度の喫煙の付けは必ず中年以降にやってきます。超高齢化社会を迎えた日本では健康を維持して健やかに年老いてゆかないと自分も周囲の人も、また社会も不幸になります。自分の健康は自分でしか守れません。皆さまの年齢から健康の自己管理に十分注意してください。
杏林大学の三鷹、八王子の両キャンパスで培ったことを精一杯活用してこれからすばらしい人生を送られることを切に願います。


2008.03.19