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【トピックス】大学院国際医療協力専攻 第1回講演会を開催しました

杏林大学大学院国際協力研究科 国際医療協力専攻の第1回目の講演会を5月9日(金)三鷹キャンパスで実施し、大学院生や一般の方など21人が参加しました。
今回は、尾形直子さんに「開発途上国での地域に根ざした保健活動〜母子保健の推進のために〜」というタイトルでお話をしていただきました。尾形さんはJICA(国際協力機構)が行っているミャンマー地域展開型リプロダクティブヘルスプロジェクト(以下、プロジェクト)に、地域保健専門家として3年間従事され、今年の2月に帰国。現在は、杏林大学大学院国際協力研究科博士課程に在籍しています。

講演ではプロジェクトの概要と、その中で尾形さんが担当したリプロダクティブヘルスサービスの提供者に対する研修と再研修の様子を、たくさんの写真とともに紹介していただきました。ミャンマーの農村部では、主に助産師や補助助産師が女性の妊娠や出産に関わる保健サービスを提供しているそうです。
但し、助産師と言っても日本のように4年間の教育課程で養成されるのではなく、看護と助産に関する知識や技術を1年半勉強しただけで助産師になってしまうため、サービスの質を向上するには現場に出てからの継続したトレーニングが不可欠であると判断したということでした。
プロジェクトでは、日本の経験を活かして、妊婦と助産師をつなぐ母子保健推進員の育成もしたそうです。トレーニングの実施に関しては、村長、お寺、学校など地域からの協力を得て、プロジェクトの名前の通り地域ぐるみで母子保健を推進するために活動を展開していったということでした。
その他、補助助産師の研修マニュアルの改定、機材の供与などを行うと共に、その他、3年間の任期を終える頃には、これらの活動が根づきつつあることを実感できたということでした。

約1時間の講演の後、参加者からは母子保健推進員のこと、プロジェクトの評価方法、保健医療に関わる人材、ミャンマー人の国民性など多くの質問がありました。
参加者からは、国際医療協力の現場や途上国のリプロダクティブヘルスに関する話を聞くことができ、とても良い勉強になったという感想など寄せられました。

国際医療協力専攻では、今後も国際協力の現場で活躍をしている方々からの話を聞く機会を定期的に設けていく予定です。

大学院国際協力研究科 准教授 北島 勉


2008.05.12