【トピックス】 国際協力講演会「途上国でのHIV対策」
10月30日(金)、午後7時より杏林大学三鷹キャンパス看護・医学教育研究棟101教室において、第4回 国際医療協力講演会を開催しました。
講演者として国立国際医療センター国際医療協力局の垣本和宏博士をお招きし、「途上国でのHIV対策−HIV母子感染予防の状況と課題−」と題してご講演いただきました。
ご講演では、WHOはミレニアム開発目標(Millennium Development Goals: MDGs)の中で「Three by Five:2005年までにHIV感染者を300億人までに減らす計画」を提唱したものの、2005年の1年間に世界で約70万人の子供が新たにHIVに感染し、そのほとんどが母子感染である現状をご紹介いただきました。
また、母子感染の予防対策はその戦略によりかなり確立したと思われるが、特に開発途上国では対策や考え方で留意すべき点が多く存在することを示してくださいました。
さらに、ご講演後半では聴衆を4つのグループに分け、グループごとに事例検討ディスカッションと発表形式のご講義を行ってくださいました。
会に参加した大学院生および一般参加者は、実践に則した事例検討とディスカッションに真剣に取り組み、有意義な会への参加となりました。
最後に、垣本先生は「HIV/AIDSの問題は包括的な対策を行わなければ解決に至らない。杏林大学大学院国際医療協力専攻は、ある特異分野の専門性を追求するだけではなく幅広い分野について学ぶことのできることからHIV/AIDSのみならず国際医療協力を行いたい者にとってその意義は大きい。次は皆さんと一緒に働けることを期待しています。」と結ばれ講演を終えられました。