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 卒業生の皆さんへ 学長 跡見裕

 

 汗を流し、行動する人間に

 

 

今回の大震災で被災された方々に、心よりお見舞い申し上げます。
またお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族に心よりお悔やみを申し上げます。
去る3月11日に発生した東日本大震災と、引き続き発生した原子力発電所の事故、さらに震災に伴う社会的混乱は、
私どもが経験した事のない大きなものです。今回このような諸事情を考え、卒業式を中止にすることにいたしました。
卒業生の皆さん、ご家族、関係者の方々に、ご迷惑をおかけいたしますが、なにとぞご理解をいただきたくお願い申し
上げます。

卒業生の皆さん、皆さんが卒業する時にこのような大災害が起こりました。今こそ、一人一人がどのような行動をするべき
かを、考えなければなりません。私たちが、被災者の方々に何ができるのか、被災地の復興にどのような貢献ができるの
かを真剣に考えてください。
海外のメディアでは、このような災害時でも、略奪、強奪が起きていないこと、被災地での便乗値上げがなく、救援物資が
乏しくても被災者の皆さんが整然と並んでいることなどが報道されています。被災地の方々は想像を絶する状況にもかか
わらず、まさに節度ある人として行動されているのです。私はここに、私たちのあるべき原型をみるような気がいたします。
皆さんも、これから社会人として厳しい現実に立ち向かうことになりますが、人としてのあるべき姿をよく考えて、行動して
いただきたいものです。
私は、以前から“行動すること”を重視してきました。様々な問題点を検討し、具体的な実践に移すことが最も重要と考え
ています。自ら汗を流し、自身の体で様々な体験をする、その実体験を基本に次の段階へ進む。このことを私は卒業生の
皆さんに望みます。

さて、本年度は、医学部98名、保健学部328名、総合政策学部288名、外国語学部260名、医学研究科21名、保健学研
究科9名、国際協力研究科68名の方々が卒業にあたり、学位記を授与され、医学部付属看護専門学校からは97名が卒業され
ます。今までの卒業生は3万名を超えており、これに新しく皆さんが同窓生として加わることになります。
ともに本学で学んだ一員として、しっかりと絆を深めていただきたいと思います。
また母校と皆様との連携もいつまでも続くものでありましょう。
杏林学園は平成26年度に創立50周年を迎えます。新しい杏林学園に向けて、皆様のお力を是非お貸しくださるよう、お
願いいたします。
卒業生の皆さん。健康に気をつけてご活躍ください。

平成23年3月18日
   
杏林大学学長   跡見裕