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腎臓・リウマチ膠原病内科 川嶋聡子医員がAP-VAS演題賞を受賞


 3月28日(水)〜31日(土)に東京コンファレンスセンター・品川にて世界21ヵ国より469名が参加し「アジア太平洋 血管炎・ANCA国際会議(AP-VAS 2012」が開催されました。この国際学会に於いて、本学医学部内科学I(腎臓・リウマチ膠原病内科)の川嶋聡子医員が、ポスターセッションの中で、「MPO陽性細胞の浸潤および糸球体毛細血管壁へのMPO沈着が壊死性糸球体腎炎を引き起こす」の研究成果を発表し、優秀ポスター賞を受賞しました。

 壊死性糸球体腎炎は、糸球体毛細血管の壊死・破綻を生ずる重篤な疾患です。原因疾患としては、抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連腎炎と呼ばれる疾患が最も多く、その他抗糸球体基底膜抗体型腎炎、免疫複合体型腎炎と呼ばれる腎炎でも重症の場合には壊死性半月体形成性腎炎を起こすことがあります。今回、川嶋先生らは、ANCA関連腎炎だけでなく、糸球体毛細血管の壊死性病変の発症には、MPO-ANCA陽性細胞が糸球体に浸潤し、MPO陽性細胞から強力な細胞毒性を発揮するMPOが放出されることが大きな要因であることを見出しました。

 受賞した川嶋医員は、「ANCA関連腎炎などで生ずる壊死性糸球体腎炎では様々な病因・発症機序が挙げられてきています。しかし、その病態は未だ解明されておらず、また診断・治療に苦慮することのある疾病です。ANCA関連腎炎や壊死性糸球体腎炎は、長澤名誉学長から引き継がれている研究分野でもあり、このような素晴らしい評価を頂き、大変光栄です。この受賞を研究、臨床に生かしていけるように、これからも研鑚致します。御指導をいただいた山田教授、有村教授、要准教授、駒形准教授をはじめ医局員、スタッフに感謝いたします」と、話しています。

2012.4.23