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聖徳学園高校生徒が医学部で体験講義&実習

 10月27日(土)午後、聖徳学園高校の生徒15名(1年生9名, 2年生6名)が引率教諭1名とともに本学医学部感染症学教室寄生虫学部門を訪れ、小林富美惠教授らの指導の下、講義&実習「寄生虫の、ここがおもしろい!」を体験しました。
 今回の催しは、中期計画実行委員会高大連携実行部会と医学部感染症学教室寄生虫学部門が共同で主催し、予てから高大連携で交流があった聖徳学園に提案し実現したものです。

 まず始めに井上信一助教が、日本の寄生虫症全般について講義し、その中で特にアニサキスを取り上げ、ヒトへの感染経路や中間宿主、終宿主等について触れ、寄生虫症を予防するには加熱又は冷凍が重要だが、日本人には刺身大好きという生食文化へのこだわりがあるため、今でも年間2,000〜3,000の感染例が報告されていると説明がありました。
 次に新倉保助教が、世界三大感染症の一つマラリアについて解説しました。ハマダラカを宿主としてヒトの体内に入ったマラリア原虫がまず肝臓に侵入し、分裂して血液中に出て赤血球に入り病気を発症させる過程等について説明し、4種類あるマラリアの中で最も怖いのは熱帯熱マラリアであり、病気の進行が速いためその治療は一刻を争うこと等が紹介されました。
 続いていよいよ実習に入りました。全体を8班に分け、教室のスタッフ4名(教員3, 実験助手1)が、2班ずつを指導する形で進められ、まず始めにマラリア原虫に感染したマウスの血液(ヒトには感染しない種類)を、スメアをひいてからギムザ染色し、赤血球内のマラリア原虫を顕微鏡で観察するという作業を行いました。スメアをひくのは、生徒たちは勿論初体験で、先生方の説明を聞きながらやや緊張気味に取り組んでいました。
 最後にサバを解剖してアニサキスを検出する実習にとりかかりました。「新鮮な魚ほどこの寄生虫は多く、また肝臓等内臓の部位に多数寄生している」という教員のアドバイスを受けて、生徒たちは班毎に分かれて皆真剣な中にも終始和やかな雰囲気の中で作業を進め、中には22匹のアニサキスを検出した班もありました。

 引率教諭の話では、今回は全員が自主的に参加を申し出てきた意欲的な生徒たちであり、体験後のアンケートでも、全員が、「今回参加してよかった」、「高校とは違う大学の実習にとても満足した」などと回答してくれました。
 
 本学では、今後も各教室との調整を図りながら、三鷹キャンパスでの高大連携事業についても八王子キャンパス同様推進していく予定です。 

                             

<高大連携実行部会>

2012.11. 1