本学医学部感染症学の神谷茂教授が会長を務めた第17回腸内細菌学会が平成25年6月13-14日、北里大学薬学部コンベンションホールにて開催されました。
今大会の統一テーマは「腸内菌の生態と疾病・健康を考える−腸内細菌学の学際的研究の発展を目指してー」で、私たちの健康と腸内菌の生態との関連性を探ることを大きな目的として行われました。
大会では海外特別講演として、英国、Dundee大学のProfessor George T MacFarlaneにより「Ecology of intestinal microorganisms I health and disease」の講演をしていただきました。また、国内特別講演として、中村信一先生(金沢大学長)に「ディフィシル菌の疫学」のご講演をしていただきました。さらに、本学会では2つのシンポジウムが企画されました。初日のシンポジウムでは「医学、獣医学、農水産学領域におけるプロバイオティクス、プレバイオティクス、バイオジェニックス」をテーマに、2日目のシンポジウムでは「原因不明疾患とNormal Microbiota」をテーマにそれぞれ5つの研究発表がありました。
大会の参加者数は350名を超え、演者と会場からの活発な討議が行われ、本領域への関心の高さが窺われました。
大会長を務めた神谷茂教授は今大会を振り返って「腸内フローラと健康および疾病に関する最新知見が学術発表され、本領域での研究の進展を学び取ることが出来ました。とりわけ、自閉症、非アルコール性脂肪肝炎、動脈硬化症、細菌性腟炎・早産などの原因不明疾患と腸内菌との関連性について更なる研究の進展が期待されます」と話しています。