アメリカ合衆国ヒューストンにあるジョンソン宇宙センターで行われる日本人宇宙飛行士のリハビリテーションを支援するため、理学療法士である保健学部理学療法学科の門馬博講師がJAXAから現地に派遣されました。門馬講師はJAXA客員の専門家として宇宙飛行士の体力測定・運動指導に参画しています。
日本人宇宙飛行士が国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中は、医学部リハビリテーション医学の山田深教授(JAXA非常勤招聘)が、身体機能を維持するためのトレーニングを監修します。現在は星出彰彦宇宙飛行士がISSでの長期滞在ミッションに臨んでいますが、これまで山田教授は関係する担当者らとともに軌道上での運動記録を解析し、ISSと地上をつないだ遠隔面談等によって運動処方を管理してきました。このたび、星出宇宙飛行士らが約半年間のフライトを終えて地球に帰還し、リハビリが行われる予定です。
門馬講師が担当するのは、医学的な管理がとくに必要となる帰還後2週間のリハビリです。首を回すなどの軽い運動から開始し、宇宙飛行士の状態を観察しながら歩行をすすめ、より複雑な動作へと運動範囲を広げていきます。これまで数多くの日本人宇宙飛行士のリハビリを指導してきた山田教授は、「日本人宇宙飛行士の帰還後リハビリにおける理学療法士の直接的な関りは今回のミッションが初めてになりますが、身体機能のよりスムーズな回復に向けて、その専門性が十分に発揮されるものと期待しています。」と話しています。