広範囲に脱毛が生じる重症円形脱毛症患者さんの疾病負荷は大きいものの、本症に対するエビデンスレベルの高い治療法はこれまで存在していませんでした。
この度、本学医学部皮膚科学教室 大山 学教授の研究グループが参加した二つの二重盲検プラセボ対照の産学協同国際共同治験においてヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬の有用性が示され、伝統ある医学総合雑誌であるThe New England Journal of Medicineに報告されました。
これまで脱毛に悩まれていた患者さんにとって朗報となりうる知見といえます。大山教授は、「杏林大学医学部付属病院皮膚科では、今後も脱毛症だけでなく難治性の皮膚疾患の診療技術の向上に努めてまいります」と話しています。
論文:King B,Ohyama M,Kwon O,et al.‘Two Phase 3 Trials of Baricitinib for Alopecia Areata’ N Engl J Med.2022 Mar 26.Doi:10.1056/NEJMoa2110343.Online ahead of print.