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岸本准教授等参加の国際共同治験
指定難病の治療薬 有用性が「The Lancet」に掲載

 難病に指定されている「強直性脊椎炎(AS)」は、主に脊椎・骨盤(仙腸関節)や四肢の大関節を侵す進行性の炎症性疾患で、30代前後の若年から中年の男性に発症することが多い疾患です。
 炎症が進行するにつれ、頸から背中(腰含む)の骨・関節が強直し、進行すると背中が伸ばせなくなったり、手・足の関節を動かすことができなくなるなど、日常・社会生活にも大きな影響を及ぼします。
 患者さんの疾病負荷は大きいものの、本症に対するエビデンスレベルの高い治療法は、関節リウマチほど多くはない状況です。
 さらに、強直性脊椎炎(AS)の早期病変と考えられ、AS同様疾病負荷があるとみられている、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎患者さんに対する治療選択は、さらに限られる状況です。 

 

 この度、本学医学部 腎臓・リウマチ膠原病教室 岸本暢将准教授の研究グループが参加した二重盲検プラセボ対照の産学協同国際共同治験(23カ国参加)において、ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬のX線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎に対する有用性が示されました。
 この論文は、世界で最も評価の高い医学雑誌の一つといわれる「The Lancet」に7月30日付けで掲載されました。
 これまで頑固な腰背部痛に悩まれていた患者さんにとって朗報となりうる知見といえます。岸本准教授は、「杏林大学医学部付属病院 腎臓・リウマチ膠原病内科では、今後も強直性脊椎炎だけでなく難治性のリウマチ膠原病疾患の診療技術の向上に努めてまいります」と話しています。


*The Lancet:掲載HPトップはこちら


2022.8.1
医学部 腎臓・リウマチ膠原病内科学教室