本学は、国立大学法人の京都大学、神戸大学と共に、JAXAから選定された研究「宇宙滞在における筋シナジー制御機構の解明」に取り組むため、11月28日に三者間で覚書を締結しました。
本学として研究に参画するのは、これまで宇宙飛行士の健康管理などに携わってきた医学部リハビリテーション医学教室 山田 深教授です。
本研究に取り組む背景として、宇宙飛行士の長期宇宙滞在中と地上帰還後では、歩行動作に顕著な変化はみられない一方で、いくつかの筋がまとまりとなって同時に活動する筋活動パターン「筋シナジー」などの複雑な内部メカニズムは、帰還から3ヶ月経過しても十分に回復しないことが明らかになっています。
本研究では、宇宙環境に適応した身体が、帰還後に地上の重力環境下でどのように環境に再適応していくのか、その過程を詳細に解明することで、宇宙飛行士の効果的なリハビリテーション法を提案することを目指していきます。さらに、一般の高齢者と身体障がい者のリハビリテーション法の開発に貢献することを目指します。
■国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)
2018年度 「きぼう」 利用フィジビリティスタディ 選定テーマ
「宇宙滞在における筋シナジー制御機構の解明」
代表研究者:京都大学宇宙総合学研究ユニット 特定准教授 寺田昌弘
テーマ概要:【こちら】
■京都大学、神戸大学、杏林大学での覚書締結
「宇宙滞在における筋シナジー制御機構を解明する研究の実施に向けた検討」
締結日:2023年11月28日