本学医学部放射線医学教室の五明美穂学内講師が、2つの北米の学会で受賞しましたので、ご紹介します。
■第109回北米放射線学会(Radiological Society of North America:RSNA)
11月26日から30日にかけて米国シカゴで開催された第109回北米放射線学会(RSNA)のEducation Exhibitで、Cum Laude Award(優秀演題賞)を受賞しました。受賞は2年連続となります。
今回の学会テーマは「Leading Through Change」で、採択された教育展示1654演題のうち48演題が選出され、その中で日本人研究者の演題は7演題でした。
受賞演題は『Frontier Technology in Non-Invasive Vascular Imaging; Arterial Spin Labeling-Based Non-Contrast MR Digital Subtraction Angiography on Cerebral Diseases』で、造影剤を用いずに血管撮影のような複数の時相の血行動態が評価できるMRIの撮像法であるASL-MRDSAについての基礎と撮像法、最新技術、頭部疾患での臨床応用をまとめたものです。本法は患者さんへの負担がなく、頭蓋内血管病変の評価や経過観察に特に威力を発揮する撮像法で、血流の多い脳腫瘍の評価も可能です。
受賞を受け、五明学内講師は「本法への関心の高さと今後への期待を実感することができ、今後も研究を重ね、開発にさらに力を入れていきたいと感じています。発表にあたり支えて下さいました関係者の方々に心より感謝申し上げます」と話しています。
■第61回米国神経放射線学会(American Society of Neuroradiology: ASNR)
4月29日から5月3日にかけて米国シカゴで開催された第61回米国神経放射線学会(American Society of Neuroradiology: ASNR)でInternational Recognition Awardを受賞しました。
受賞演題は『MR Bone Imaging of the Brain Region: Fundamentals and Clinical Applications』で、MR bone imagingの原理と撮像法の基礎、頭部疾患での臨床応用と発展、今後の課題をまとめたものになります。MR bone imagingは、これまでMRIでの描出が難しかった骨や石灰化をCTと同様に描出できる新しい撮像技術です。
受賞を受け、五明学内講師は「MR bone imagingへの関心の高さと今後への期待を実感することができました。今後既存のシーケンスの精度向上や改良にさらに力を入れていきたいと感じています。発表にあたり支えて下さいました関係者の方々に心より感謝申し上げます」と話しています。