本学医学部臨床検査医学教室の大西宏明教授が、令和5年度公益信託臨床検査医学研究振興基金「小酒井望賞」を受賞しました。
「小酒井望賞」は、臨床検査医学分野において学術的貢献の期待が大きい研究者として過去に同基金から研究奨励金が贈られた方の中から、その後も引き続き優秀な業績を挙げ臨床検査の分野に貢献している研究者に対して、1990年度から毎年1名に贈られている賞です。
大西教授は、2005年に「癌の特異的分子治療の効果に影響を及ぼす遺伝子異常の検出および臨床応用可能な簡便な検査法の開発」というテーマで同基金から研究奨励金を贈られました。その後もがんの遺伝子検査に関する研究や新種抗酸菌Mycobacteirum kyorinenseの発見、神経損傷を軽減させる採血法の開発など、長年にわたり教室員や付属病院の臨床検査技師と共に臨床検査分野での研究を続け、その功績が認められて今回の受賞となりました。
授賞式では、賞状と楯、および顕彰金が授与された後、大西教授による受賞講演が行われ、上述したこれまでの杏林大学における研究の内容を紹介しました。大西教授は現在、日本臨床検査医学会の理事長を務めており、「これまでの杏林大学での研究の成果が認められとてもうれしい。これを機に今後も我が国の臨床検査医学の進歩と杏林大学の発展のために力を尽くしたい」と語っています。