2月9日、10日に名古屋市で開催された第7回日本サルコーマ治療研究学会学術集会で、本学医学部整形外科学教室 森井健司教授が、優秀演題賞を受賞しました。
発表した演題は「下肢悪性骨軟部腫瘍手術における感染の下肢機能への影響の解析-全国骨軟部腫瘍登録症例への傾向スコアマッチングの応用-」です。
【森井健司教授のコメント】
本研究では、希少がんである骨軟部腫瘍の手術によって起こる重篤な合併症の一つである術後感染が、患者さんの下肢機能にどのような影響を与えるのかを、「全国骨・軟部腫瘍登録」の大規模データを用いて、解析されました。
従来こうした研究は非常に多くの症例の情報を集積する必要がありましたが、骨軟部腫瘍は希少がんであるがゆえに症例の集積が難しく、単一施設での研究がほぼ不可能でした。今回の研究では、1950年代から開始、2006年から電子化され大規模な情報を集積している「全国骨・軟部腫瘍登録」のデータを用いることで、いままで不可能であった検証が可能となりました。先達から蓄積されてきたデータの重要性を再認識するとともに、登録にかかわったすべての骨・軟部腫瘍専門医および関係者の皆様にあらためて感謝いたします。