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リサーチレジデントのSupriya Shakya氏が日本エイズ学会 優秀演題賞

Supriya Shakyaさん(左)と北島勉教授

Supriya Shakyaさん(左)と北島勉教授


 11月28日〜30日に新宿区で開催された第38回日本エイズ学会学術大会で、本学リサーチレジデントのSupriya Shakyaさん(指導教員:北島勉 総合政策学部教授)が発表した”HIV/AIDS awareness and test-taking behavior among Nepalese (ネパール人のHIV/AIDSに関する認識と検査受検行動)”が優秀演題賞を受賞しました。
 この研究は、近年急速に増加している在留ネパール人のHIV検査受検に対する関心の度合いと、それに関連する要因を明らかにすることを目的として行われました。首都圏在住のネパール人を対象にアンケート調査を実施し、305人から得られた回答を分析したところ、回答者の約4人に1人がHIV検査受検に関心があることがわかりました。また、HIVに感染しても日本に滞在し続けることが可能であることを知っている人、HIV検査が無料で提供されていることを知っている人、HIVに感染するリスクがあると思っている人、HIVに関するスティグマが低い人ほど、検査受検への関心があることが判明。日本における在留外国人のHIV/AIDS施策につながる可能性などが評価されての受賞となりました。

【Supriya Shakyaさんのコメント】

 私たちの研究が優秀演題賞を受賞し、身の引き締まる思いです。研究チームの揺るぎないサポートと、指導教授の北島先生の貴重なご指導に心より感謝申し上げます。私達は、移民コミュニティが直面する課題に取り組み、外国人に対するHIV検査の普及啓発に尽力しているため、今回の受賞は特に意義深いものです。今後は、この研究で明らかになった在留外国人がHIV検査を利用する際のギャップを埋めるための研究に尽力していきたいと思います。

【北島勉 総合政策学部教授のコメント】

 Supriyaさんは、エイズ予防財団のリサーチレジデントとして、2023年度から総合政策学部に派遣されており、私が研究代表者を務めている厚生労働科学研究費補助金エイズ対策政策事業「在留外国人に対するHIV検査や医療提供の体制構築に資する研究」班(以下、研究班)のメンバーとして研究を行っています。2021年度から、研究班が首都圏の医療機関でネパール語を含めた多言語で受検できる無料匿名のHIV検査会を定期的に開催していますが、ネパール人の利用がなかったため、その理由を探りたいと思ったのが、この研究を行ったきっかけです。在留ネパール人コミュニティの一員でもあるSupriyaさんが、コミュニティの協力のもと実施された研究でもあり、優秀演題賞を受賞できたことをとても嬉しく思います。今後は、この結果をもとに、在留ネパール人の受検促進につながる活動を検討したいと考えています。

Supriya Shakya, Aliza KC Bhandari, Prakash Shakya, Sandeep Shakya, Tsutomu Kitajima. HIV/AIDS awareness and test-taking behavior among Nepalese. 日本エイズ学会誌 26(4) 2024: 507.

総合政策学部 教授 北島 勉
2024.12.9