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[海外研修]ボストン研修(2018/2/25〜3/5実施)




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保健学部診療放射線技術学科 ボストン研修 印象記

引率教員 山本 智朗(教授)

 今回で2回目となったボストン海外研修は2月25日から~3月5日の寒い時期(第1回目は9月)に行われました。滞在中Nor’esterという呼ばれる北東アメリカ特有の嵐に遭遇し、スケジュールに若干の変更が生じましたが、事故もなく無事に研修を終えることが出来ました。第1回目は4名の参加でしたが、今回は9名と倍増したことは大変うれしく思います。印象記を3名の学生に書いて頂いたので是非お読みください。
 Nor’esterのため、Boston Medical Centerの見学実習は中止になってしまいました。電車も倒木等の影響により一部区間で不通になってしまいました。不通区間はバスでの代替運行など、英語によるアナウンス(電車ではどこまでで、そこからどこまで振替バスに乗って、その先はどうなっているのか)は全然聞き取れなかったようでしたが、このような危機管理に対する経験もある意味良かったのかなと思いました。
 本研修の目的は3つありました。1つ目は日本と米国の診療放射線技師との違いを知ること、2つ目は教育の違いを知ることです。そして3つ目は学生の学習に対する心構えの違いを肌で感じて欲しいことです。参加者はその違いがよく分かったと思いますし、今後に活かしてくれると思います。

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2年生 島田 千夜

 2月の末から3月頭にかけて、9日間のボストン海外研修として、ボストン郊外にあるリージス大学に行ってきました。今回の研修で行ったことは、①実際の講義に参加する。②学生との交流。③病院見学実習。そして④市内観光です。
 当たり前ですが、授業は全て英語で行われました。リージスの学生の勉強への姿勢は日本と大きく違います。日本では先生が主体的に講義を進め、学生は受け身の姿勢で授業を受けることが多いのですが、リージスでは先生が問題や課題を投げかけ、それについて学生が議論・話し合いをする場面が大変多く感じました。核医学の授業では学生がPowerPointで資料を作ってきて、生徒自身で説明しながら進める授業もあるほどです。
 アメリカでは、日本の診療放射線技師と同じ資格ではありませんでした。日本では1つのライセンスで多くの装置を扱えますが、米国ではモダリティごとに免許が必要です。リージスには核医学と超音波の養成コースがあり、核医学では核医学の免許に必要な勉強を集中的にするので、放射線治療などの勉強はしません。しかし多くの技師は、いくつかの免許を取得しているようでした。従って、専門教育にじっくり時間を掛けてちゃんと理解しているのだと感じました。講義後は学生みんなでラクロスの試合観戦をしたり、体育館でバスケをしたり、夕方には寮で映画鑑賞をしたりして学生交流を行いました。
病院実習は2つの施設を回る予定でしたが、悪天候の関係で1施設だけの見学となり、各モダリティを回りながら、各部署の技師さんが丁寧に説明をしてくださいました。2年生なので、まだ専門的な勉強が足りず、わからないことが多かったのが残念です。
 市内観光では、Museum of Fine Arts Boston(ボストン美術館)やMuseum of Science(ボストン科学博物館)に行きましたが、どちらも大きいので2~3時間では回りきれず、丸1日いたかったです。今回は時間の関係で行けなかったのですが、有名なボストン茶会事件を体験できる場所があり、また行く機会があったら私も茶葉箱を海に投げ込みたいと思います。
 今回の研修では日米の違いを体験できました。この経験を日本での勉強に活かしていきたいと思います。

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3年生 原 奈々子

 海外へ行った経験がなく、英語に対する苦手意識も強かったため研修前は不安でしたが、実際に参加してみて多くの経験を得ることができたと思います。リージス大学での研修では、基本的にはペアの学生と行動しました。研修初日は英語がなかなか聞き取れず戸惑うことがありましたが、ペアの学生との会話を繰り返し、講義を受ける中で徐々に理解できるようになったと感じました。研修中は超音波と核医学の講義を受けました。超音波の講義では学生同士で操作しながら学んでおり、質問があればその都度説明をしていただいていました。核医学の講義では与えられた課題についてプレゼンテーションを行ったり、いくつかのグループに分かれてディスカッションを行ったりと、ただ覚えるのではなく自分たちで考えて理解するような講義だと感じました。超音波、核医学ともに少人数で発言がしやすく、疑問に感じたことは遠慮せずに聞ける雰囲気だと感じました。講義以外には、リージス大学の学生に大学内を案内してもらったり、ボストン市内の観光をしたりと、とても楽しかったです。また話している中で共通の話題で盛り上がったり、笑い合えたりと英語で意思疎通が取れていると感じ、嬉しくなりもっと話したいと思えるようになりました。
 病院見学では、超音波検査室では実際に操作させてもらいながら操作方法や解剖名を学びました。CTやMRI室では実際の検査を見学しながら説明を受けました。臨床実習を終えたばかりでの本研修への参加だったこともあり日本の病院との違いを比較しながら見学でき、よい経験になりました。
 今回の研修を通して、沢山の経験を得られました。アメリカの学生のように物事に対して疑問を持ち解決しながら深く理解できるように努力していきたいと思います。

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4年生 菱川 瑞穂

 ボストンのRegis大学でおよそ1週間の研修をさせて頂きました。Regis大学での研修は、超音波技師養成コースと核医学技師養成コースの講義に参加しました。超音波の講義では、生徒同士で検査を行ってどの走査方法でどのように描出されるかを学びました。核医学の講義では、グループをつくって与えられたテーマ(病気に対する検査方法とその検査の利点欠点)についてプレゼンテーションを行いました。また、Regis大学の学生と交流する機会を多く設けて頂いたので、全員でボストンの観光へ行ったり、学生寮で映画を見たりして友好を深めました。3日目には現地の病院である、べス・イスラエル・メディカルセンターへ病院見学に行きました。検査に立ち会わせて頂いたり、画像を見て説明して頂いたりしました。3年生での病院実習や4年生での国家試験勉強の知識があったので、英語での説明も理解できることが多く、また日本の病院との違いも感じることができました。最終日はみんなでボストンの観光に行きました。観光名所やマーケットを見てまわり、アメリカの文化に触れるいい機会となりました。
 今回の研修を通して他国の診療放射線技師について多くのことを学ぶことができました。4年生の春休みというタイミングでこの研修に参加し、4年間学んできたことの総括となりました。診療放射線技師となり、この経験を生かしていきたいです。