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[海外研修]バンクーバー研修(2019/3/11〜3/24実施)

2018年度 バンクーバー研修から帰国した学生の体験記を紹介します。


渡航期間:2019.3.11~2019.3.24
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保健学部看護学科護養護教育学専攻 関根綾香

 約二週間の期間、カナダ・バンクーバーのランガラカレッジにて語学研修と医療施設研修を行いました。
 授業は基本的にオールイングリッシュで行われ、滞在方法もホームステイであったため常に英語にさらされた環境に自分の身を置けたと思います。カナダの医療制度から学びはじめ、医療職種の枠組みを知ったり、日本と比較をすることでそれぞれの国の医療制度の良いところと問題点も知ることができました。医療施設の見学では、義手・義足を作る工房を訪れ、医療現場ではなかなか関われない光景を見ることができました。また、リハビリ施設やグループホームなど建物の建築の工夫について学ぶ機会もありました。シュミレーションセンターでは実際の人間と同じように呼吸や体温、心拍を再現できる人形があったり、非常に高価な機器を実際に触ることができました。
 
 ランガラカレッジの看護学生と一緒にランチをしたり、講義に参加したり、学生さんたちからも色々な話を聞くことができました。自分たちと受けている講義の時の雰囲気とかなり異なっていて、質問が飛び交ったり、実習着の着こなしや患者への声掛けなども違った印象を受けました。日本はまじめ、カナダでは積極的、医療行為で学ぶことに大きな差はないはずなのに実習室内の雰囲気はこんなにも違うものなのかと驚きました。

 バンクーバーは自然が多く、少し電車やバスに乗ると海・山・川と満喫をすることができます。休日は、水族館に行ったり、海岸を歩いたり、つり橋を渡りに行ったりもしました。食事の面では、カナダは移民の国、多国籍文化の国であるのでいろいろな国の料理を食べることができました。なかでも多く見かけたのは中華料理や日本料理であったので、カナダ風の寿司なども味わうこともでき、そのほかの料理もかなりおいしいと思いました。
 バンクーバーは英語を話す環境としては、非常に恵まれている場所だと思います。仮に英語が聞き取れなくとも、ホストファミリーは勿論、お店の店員さんもゆっくりわかりやすい単語で伝えてくれたり、こちらの英語が出てこなくとも、せかすことなくじっくり待ってくれる寛容な人が多い国だと感じました。私自身、今まで訪れたどの国よりも積極的に英語を話すことができたと思っています。勇気をもって英語でコミュニケーションをとったことで、短い期間の中でもより多くのことを吸収できたように感じています。

 最後に、今回の研修では一番予想外の経験であったのですが、他職種のことを深く知れたということです。以前から杏林大学にはたくさんの医療系学科が置かれていることを知っていました。しかし、それぞれが専門の授業を受けているため交流の機会は少なく、どのような役割を担っているのかということはわかりませんでした。保健学部の多くの学科から学生が集まって、二週間をともに過ごす中で、お互いの学んでいること、専門的な知識の交換をすることで他職種への理解が深まり、チーム医療の大切さというものを少しだけ体感することができました。相手の職種の役割を少しでも知っていることで、的確な役割分担・情報共有ができたり、助言をもらうこともできると感じました。何より、他職種へのリスペクトを持つことで、自分の職種にも専門という自負や誇りも生まれるように感じました。

 今回のバンクーバー研修では、カナダという離れた土地から日本を見ることで客観的に医療制度を学びなおすことができました。また、日本ではなかなか体験できないであろう機械を使ってのシュミレーションを行うことができました。同時に、まだ一年間しか勉強をしていない分、不足している専門的な知識をもっと学んでいかなければならないのだなとも痛感しました。カナダの病院で日本語の通じる場所はほとんどありません。同じように日本では、世界で共通語の立ち位置にある英語が通じる病院は多くありません。多くの外国人が増えていくであろう現代で、患者と特に多く接する看護師がコミュニケーションツールである英語を使いこなせることは非常に重要だなと、英語の大切さも再認識する研修でした。