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【トピックス】保健学部臨床工学科 卒業研究が準優秀賞 受賞

八王子近郊の23大学より口頭発表やポスター発表など200あまりの発表が行われた「第3回大学コンソーシアム八王子学生発表会」において、保健学部臨床工学科4年 小林恒太さん、鈴木智美さんらがの発表「電気メスの電流回収をするための対極板装着部における継時的温度分布—温度変化の可視化を目的とした生体モデルの試作—」が準優秀賞を受賞しました。
発表した学生の感想、指導された三谷博子准教授の講評を紹介します。

準優秀賞 受賞
電気メスの電流回収をするための対極板装着部における継時的温度分布—温度変化の可視化を目的とした生体モデルの試作—
 

保健学部臨床工学科 小林恒太、鈴木智美


私達は、電気メス対極板装着部の温度変化を簡易に観察するために、感熱変色剤を用いた生体モデルの製作を行いました。これにより特殊な機器を使用しなくても通電中の温度変化を観察することが可能となり、教育現場や医療従事者が対極板の温度上昇に対して共通認識をもてることが示唆されました。
今回の発表で私達のグループは準優秀賞を頂く事が出来ました。この卒業研究は様々な条件で出た結果を検討するということを繰り返し行いました。その中で意見の対立など様々なことがありましたが、今後はなかなか体験できない大切な時間になったと思います。
発表準備にあたり、座長の方や見に来てくださった他校の先生方や生徒に、私達の発表について理解していただけるよう丁寧に原理などを説明してより分かりやすくなるよう心がけました。今年は節電の影響もあり、研究・準備時間を確保するのが大変でした。準優勝という結果につながったのは先生方や先輩方が私達を支えてくださったおかげだと思っています。


携帯型多用途生体アンプを用いた居眠り検知—生理学的パタメータの基礎的検討—
 

保健学部臨床工学科 石倉 淳、坂上直史、高林聖人


・研究内容
居眠り事故における社会的な損失は多大なものであり、交通事故や慢性的な夜間業務による二次的な災害の原因が居眠りであることも多いとされています。現在、居眠り防止システムとしては顔の向き、瞼の開閉、瞳孔面積や顔面の温度などを用いたものが考えられていますが、人の意識レベルまでは観察することができません。居眠りの兆候が身体の変化として出現するより早期に居眠り検知を行うためには意識レベルの観察、すなわち脳波測定が最善と考えられます。しかし、一般人が脳波測定のための電極を装着することは容易ではなく、また検出できる電位が極めて小さいことから、居眠り検知に脳波を用いることは困難であるとされてきました。
そこで、一般人でも電極装着が容易で、運転など移動中でも脳波・眼球運動速度・筋電図を同時記録可能な眼鏡型の居眠り検知器の開発を目的とし基礎的研究と居眠りの閾値レベルの検討を行ってきました。これらを他大学の学生や先生方の前で発表を行うことは、学内発表とはまた違った緊張感を味わうことができ、貴重な体験となりました。また、自分たちが普段触れることのない様々な分野の発表が多く、どれも興味深いもので視野が広がったように思います。


認知機能低下の早期発見を目的とした新たな検査法—音・急速吸気刺激による交感神経皮膚反応(SSR)の左右差を用いた基礎的検討

保健学部臨床工学科 加藤暢栄、脇屋 翔、横田祥一



私たちは、「認知機能低下の早期発見を目的とした新たな検査法—音・急速吸気刺激による交感神経皮膚反応(SSR)の左右差を用いた基礎的検討—」を題材に、音刺激・急速吸気刺激時に交感神経皮膚反応(SSR)において左右の手でSSRが現れるまでの時間(潜時)に差が生じるのか、という研究を行っています。
大学コンソーシアムで発表を行うこととなり、学内での発表とは違い、医療に携わらない方々にも分かりやすい発表となるようにする点でとても苦労しました。丁寧な言いまわしで、できるだけわかりやすく、聞き手の興味を誘うようなプレゼンテーションを心がけました。実際に当日は、発表を行うまで本当に緊張をし、声が震えてしまいそうでした。しかし、いざ自分の番になると「やることはやったから最後頑張ろう」と思えました。一般の方々に向けて、大学外で発表を行う機会というのは滅多にありませんので、本当に貴重な経験ができました。
私たちの研究は、先輩方の研究を引き継いだものであり、今後も後輩に引き継ぎまだ終わりではありません。いつになるか分かりませんが、近い将来として、臨床の現場で新たな認知機能検査法として使われるような日が来ればいいと心から思っています。


研究指導教員 臨床生理学・医用応用工学教室 三谷博子准教授から
学生たちは夏の電力事情のなか限られた時間に実験を行い、卒業論文や摸擬試験の勉強と並行して12月の発表に向けてわかり易いスライドや発表の仕方など切磋琢磨してまいりました。
受賞した学生は苦労の後の達成感と多くの先生方に評価して頂く喜びを得ることができ、今後の大きな自信と励みとなったことと思います。また一緒に参加した平成24年度の卒研生にとっても先輩に続くべく研究への意欲向上へのきっかけとなったことと思います。


2011.12.15