第14回杏林APラウンドテーブル及び第6回高校と大学をつなぐFD/SDを同時開催

 令和元年5月20日(月)、夕刻より第14回杏林APラウンドテーブルと第6回高校と大学をつなぐFD/SDが、杏林大学井の頭キャンパスで開催されました。
 高校側からは15校から23名の校長、副校長、進路指導部担当教諭らが出席し、杏林大学からは19名の関係教職員が参加しました。参加高校は大成高等学校、関東国際高等学校、聖徳学園高等学校、順天高等学校、都立三鷹中等教育学校、都立青梅総合高等学校、日出学園高等学校、都立羽村高等学校、藤村女子高等学校、都立府中東高等学校、都立調布南高等学校、都立杉並総合高等学校、神奈川県立横浜清陵高等学校、工学院大学附属高等学校、都立東大和高等学校(初参加)でした。

 APラウンドテーブルは新年度の初回ということもあり、初めて参加する高等学校の先生方に自己紹介をお願いした後、大瀧純一学長の開会の挨拶で始まりました。今回は高等学校の先生方とのFD/SD研修会が同時開催となるので、多くの情報を持ち帰っていただき、今後も皆さまと共にこの事業を進めていきたいと述べました。
 その後、稲垣大輔高大接続推進室長から今年度予定されるライティングセミナー、英語キャンプと中国語研修、夏期集中アドバンストプレイスメントなどの案内がされました。

 APラウンドテーブル終了後、引き続いて、高校と大学をつなぐFD/SDが始まりました。順天中学校・高等学校 長塚篤夫校長を講師に迎え、「高等学校からの主体性評価への期待~ePFと電子調査書の課題~」と題して講演いただきました。長塚校長は文部科学省「高大接続システム改革会議」の委員を務めておられた経験を基に、学力の3要素における主体性評価、大学入試における主体性評価、資質・能力としての主体性評価、さらにe-ポートフォリオと電子調査書の課題についてお話しされました。
「高等学校教育を通じて身に付けさせる力(確かな学力、豊かな心、健やかな体)の中で客観的に評価しにくいものを高校生が取り組む様々な活動を通して、主体性などの評価をしていけばいいのではないかと議論が進んだ。さらに学力3要素に結び付ける高大接続改革の要素として、文部科学省高等教育局(大学側)により多様性・協働性というくくりが追加されて主体性評価の位置づけが変化してきた。それが基になる新学習指導要領ができ、高校側は戸惑っているのが現状である。次に大学入試における主体性の評価は、調査書の改善も毎年議論されているが、生徒自身が主体性をもって記載する活動報告書の方が意味があって重要だと思っている。入試制度の総合型選抜は生徒の主体性も見る方法になっており、主体性等の選抜における重みをつけるのであれば大学側もアドミッションオフィスなどの体制を整え充実させる必要があるだろう。また、新学習指導要領では学力3要素に対応した資質・能力の育成と評価充実が図られることになった。特に高校では探究の進め方(学びを進める)、引き出そうとする探究学習が充実し、主体的な学びが進められることとなった。大学側でその部分を評価してくれないと生徒が主体的に学ぼうとしている点が見えないだろうと考えている。資質・能力としての主体性を評価するには、パフォーマンス、ポートフォリオなどについてはルーブリック基準で評価することが不可欠である。主体性評価を推進する上では、Web出願やe-ポートフォリオ、調査書の電子化をするのがよいとの意見が出ている。調査書の電子化は私立大学附属校からモデル的に実験して現在の高校2年生あたりから運用したい意向である。ポートフォリオに使われているコーディングの機能を調査書にも応用して3年後には運用したい。杏林大学の入試でルーブリックを示しているのは非常に良い。受験する生徒に対し学びの資質を引き出していくことにつながっているので、将来的に他大学も進めてほしい」と締めくくられました。
 最後に質疑応答の時間が設けられ、活発な討論が繰り広げられました。そして、ポール・スノードン国際交流センター長による締めの挨拶で閉会となりました。

2019. 5.29
〈高大接続推進室〉