11月17日(金)羽村市にあるプリモホールゆとろぎにて、「こころの健康セミナー 睡眠とメンタルヘルス」を実施し、医学部精神神経科学教室の櫻井準先生が講師を担当されました。近年、現代人のほとんどが「眠りが浅い・・・」「最近よく眠れない・・・」といった睡眠に関する悩みを抱えていると言います。様々なメディアで「睡眠不足」が取り上げられていることもあってか、本講座は申込開始とともに多くの方から参加希望がありました。
櫻井先生はまず、「どのくらいの睡眠時間が適切なのか、気にされている人も多いのではないでしょうか。実は、必要な睡眠時間というのは人それぞれ異なるものです。日中快適に活動できていれば十分な睡眠がとれているので大丈夫。睡眠時間の長さにこだわりすぎないことが大切です。」とお話されました。『理想の睡眠時間は7~8時間』という言葉をよく耳にしますが、全ての人に当てはまるわけではありません。健康のためにはしっかり眠ることが重要ですが、「しっかり眠る」時間数には明確な決まりは無いということでした。
また、参加者の年齢層にあわせて「加齢に伴う不眠対策」についても説明されました。どんなに健康な方でも、年齢を重ねるにつれて睡眠は浅くなり、途中覚醒や早朝覚醒が増えるとのこと。病気の有無や服薬している薬の種類にもよるそうですが、日中の活動量を増やして生活の中で昼夜のメリハリをつけることや、眠くなった時にだけ寝床に入るように意識することで、症状が改善することもあるそうです。
睡眠は誰もが行う活動であり、脳や身体の休養、疲労回復など、たくさんの役割を担っています。本講座を参考に、体調や年齢にあわせて上手に睡眠と向き合い、生き生きとした毎日を過ごしていただければと思います。