2024年度「市民向けゲートキーパー養成講座」を行いました

　3月1日(金)羽村市プリモホールゆとろぎにて、「市民向けゲートキーパー養成講座」を実施しました。保健学部健康福祉学科の加藤雅江先生が講師を担当し、「生きづらさ」を抱えた方々への寄り添い方について講演しました。
　近年自殺者は増加傾向にあります。加藤先生は特に若者と女性の自殺者の増加について触れられ、「もともと弱い立場の人たちがコロナ禍によって社会的にも心理的にも追い詰められてしまった。困りごとを抱えていても、「支援される側にとって必要な支援」につなげることができなければ自殺リスクを減らすことは難しい。」とお話されました。
　悩んでいる方や苦しんでいる方を支えようとするとき、私たちは「何とかしてあげないと」と思うあまり、「支援する側」の視点だけで物事を解決しようとしてしまいます。加藤先生は「相手のタイミングで、相手が望む支援を提供することが大切です。こちらの基準で判断してしまうと、困りごとを抱えた方々を逆に追い詰めてしまう場合があります。」とし、「相手に変化を求めすぎないこと」、「自分の物差しで見ようとしないこと」を出来る限り意識することもアドバイスされていました。
　地域で自殺対策に取り組むことは、社会的弱者がSOSを出しやすい社会づくりにもつながります。今後も、地域一体となった自殺対策支援の体制づくりを推進していきたいと考えています。