5月29日に金沢市で開催された第51回日本熱傷学会総会・学術集会で2024年度日本熱傷学会 学術奨励賞(臨床系部門)の授賞式が執り行われました。
受賞した論文は「熱傷患者における新たな予後推定指数 new PBIの検討」(熱傷第50巻・第1号、2024年3月発刊)です。
【守永広征講師のコメント】
本研究では、2008年から15年間の熱傷患者252例を対象に気道熱傷が予後に与える影響を解析しました。その結果、気道熱傷の有無が予後に有意な影響を及ぼし、PBI(Prognostic burn index)に対して約20点相当の寄与度でありました。従来のPBIに「20」を加えることでより高い予後推定能を持つnew PBIを定義し、その診断能(AUC 0.955)は既存の各種予後推定指数と比較しても高い値でした。
今後、new PBIが本邦における熱傷診療で予後推定指数として活用され、臨床に貢献できることを願っております。
最後に本研究にあたりご指導を賜りました山口教授、海田准教授をはじめ、熱傷臨床に尽力いただいた医局員の皆様にもこの場をお借りして御礼申し上げます。
2025年6月2日