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第11回「へき地医療見学」 医学生4人が南会津町で地域医療の現状を学ぶ 

左から服部さん、鈴木さん、山田 仁 先生、神谷さん、和田さん
外来患者の救急搬送

医学部公認団体の統合医療研究部で活動する学生4名が8月6日(水)〜7日(木)、福島県南会津町の舘岩愛輝診療所で「へき地医療見学」に臨みました。学生たちは外来診療や訪問診療の見学などを通して、へき地医療の現状を学びました。

県西南部に位置する南会津町は、886.5k㎡という広大な面積を有しており、そのうち森林が92%を占めています。2023年の人口は13,845人、65歳以上の高齢化率が43.7%を超えています。

南会津町の医療機関は7施設(へき地医療支援病院1施設、診療所6施設)で、見学先の舘岩地区には舘岩愛輝診療所しかなく、常駐医師は山田仁医師しかいません。舘岩愛輝診療所は、最も近い診療所まで自動車で30~40分かかるへき地診療所です。

診療所からの眺め
冬は雪に覆われる

統合医療研究部の「へき地医療見学」は、岡本博照 医学部学内講師(当時)の紹介で2012年から始まり、今回は11回目の活動となります(2020年~2022年は中断)。現在では「へき地医療見学」を体験した医学生が医師となり、内科、外科、小児科、精神科、救急総合診療科、救急科などの第一線で活躍しています。

今回の「へき地医療見学」の責任者で医学部3年生の服部虎太郎さんは、「限られた人手と設備で、あらゆる症状の患者さんを診ていく山田先生の姿から、いま学んでいる医学の一つ一つが臨床現場で活きてくることを実感しました。また、先生が住民の一人として、地域の方々と信頼関係を築きながら診療にあたられているのが印象的でした。今回の見学を通じて、地域の風土や患者さんの暮らしの背景をよく理解することが地域医療に欠かせないということを学びました」と感想を述べました。

また岡本准教授は、「長年、診療でご多忙の中、本学の医学生の指導をしていただいた山田所長ならびにスタッフの方々には大変感謝しております。この体験により彼らの見聞が広がり、今後、見識豊かな臨床医の形成に一役買うことができれば、幸いに思います」と話しています。

統合医療研究部顧問/統合生理学教室教授  大木紫

引率者/保健学部(医学部兼担) 准教授 岡本博照

2025年8月22日