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准教授
森 和
(MORI, masashi)

経歴
1997年 早稲田大学第一文学部史学科東洋史学専修卒業。
2000年 早稲田大学大学院文学研究科史学(東洋史)専攻修士課程修了。
2002年~2007年 早稲田大学大学院文学研究科客員研究助手。
2005年 早稲田大学大学院文学研究科史学(東洋史)専攻博士後期課程単位取得退学。
2007年~2010年 早稲田大学高等研究所・助教。
2010年~2020年 関東圏の複数の大学で非常勤講師。
2021年~ 杏林大学外国語学部中国語学科・准教授。

先生の専門は何ですか?

中国古代史です。「古代」ってどのくらい古いのかというと、今から二千年以上も昔の、紀元前4、500年から紀元後200年ぐらいの時代を主なフィールドとしています。その頃に竹や木の札あるいは絹の布に書かれた文字(簡牘帛書、簡帛資料)を読んで、当時の社会や文化、習俗について考えています。

なぜ、その専門に興味を持ったのですか?

直接的には、大学で恩師に「漢文を訓めるようになりたければ、オレのところに来い」と言われ、有志で講読会を始めたからだと思います。そこで簡牘帛書についての色々な知識や面白さを知って、ハマっていきました。さらに「なぜハマったのか」を考えてみると、結局、歴史好きだった親と日曜夕食後の大河ドラマが常態化していた家庭、日本史の年号を覚えるための語呂合わせの小学生向け参考書から戦国時代を中心とする歴史小説、さらに中国の歴史モノに展開していった基本インドアな小学校から高校までの学生時代、そんな環境と時間によって少しずつ形成された自分の体質、ということになるかと思います。

先生の専門分野の「こんなところが面白い」を教えてください。

いわゆる「史書」に記録された国家の盛衰興亡や行政・軍事・経済などの諸制度を知り、その因果関係や変遷などを探ることももちろん面白いのですが、私が主に読んでいる簡帛資料は、基本的に個人のお墓に副葬されていたもので、編纂された「史書」には到底記録されることのない、個人的で、かつ些細な内容がほとんどです。そこから「ふっ、昔の人も今と変わらないよね」とか、「へぇ~、当時はこんな1日を過ごしていたんだ」とか、そんな埋もれていた古代の日常とも言うべき情景が見えてくると、面白くて嬉しくなります。

大学で専門的に学ぶことでどんな未来が?

まず、どの分野でも言えることですが、自分の興味関心に基づいて、自分で調べ、考え、相手に伝えることができるようになるでしょう。次に、中国語という言葉だけでなく、それが用いられている地域や社会、またその背後に広がる文化や歴史について併せて学ぶことで、一つの事象に対して様々な角度から見ることができるようにもなると思います。この2つの「できる」は、中国語を存分に活かせる未来はもちろん、たとえ残念ながら活かす場面があまり多くない未来であったとしても、どちらの未来も同じように輝かせてくれるはずです。どうぞ充実した4年間を過ごして、輝かしい未来を創って下さい。

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