教務や就職、学生生活支援等を担当する各部署が収集したデータについて、IR推進室が分析を行います。その結果が学部長会議(全学内部質保証推進組織・意思決定機関)を通じて各学部へ伝えられます。これに応じて各学部より改善の提案がなされます。
IR(Institutional Research)推進室は、統計学や情報科学等の専門知識を有する教職員で構成され、おもに教学に関するデータの分析を行っています。
一般社団法人大学IRコンソーシアムに参画し、全ての在校生を対象に学生調査を行っています。
科目履修者を対象に授業についてアンケート調査を行っています(主幹:教務課)
卒業時に卒業生を対象としたアンケート調査を行っています(主幹:教務課)
卒業2年後の既卒者を対象としたアンケート調査を行っています(主幹:キャリアサポートセンター)
就職先を対象としたアンケート調査を行っています(主幹:キャリアサポートセンター)
学長からの指示により、GPAや入試情報、授業評価等を基に教学に関する様々な調査と分析を行っています。
遠隔授業の満足度調査を行い、その結果に課題提出率やGPAなどの情報と合わせてデータ分析を行いました。満足度が高い学生は、授業形態の変容に対応できる能力があり遠隔授業のメリットを享受しているが、満足度の低い学生は、その能力が低いため、就学意欲の低下、成績不振、そこから大学に対する不満へと負の連鎖が続いていることがわかりました。この結果を基に第三者評価が行われ、対面授業の実施が困難な期間は「学生とのコミュニケーションを増やす必要がある」との指摘から、秋学期からは感染対策を徹底させ対面授業を拡大する授業改善につなげました。さらに早期に遠隔授業から対面授業へ全面的な切り替えを実施しました。
大学間共通アンケートの結果分析より、授業内容に大きな不満を感じていないが、実習室やPC等の設備に不満を感じている学部や、1年生が基礎ゼミに強い不満を持っている学部、上級生が授業内容や専門科目、ゼミに不満を持っている学部があることがわかりました。この分析結果により、施設・設備についての不満は、三鷹キャンパスグランドデザインに基づく整備計画に寄与し、授業への不満は、ガイダンスや授業の改善、ゼミの強化に活用され、さらにカリキュラムの大幅な見直しによる、学則改正を伴うカリキュラム再編が順次、進行しています。
外国語学部では、就職先で2番目に高い割合を占める業種が情報通信業である一方、卒業時アンケートより「数理的な能力」や「コンピュータの操作能力」について、身についたと感じた学生が少ないことがわかりました。これに応じて、新カリキュラムに「データリテラシー」「データサイエンス」「統計学」「情報処理」を配置しました。さらに「データリテラシー」「データサイエンス」は必修科目とし、データの扱いやコンピュータ操作について学部学生の全員が学ぶ体制を整えました。