大手企業や上場企業への就職を目指す学生のための連続講座の今年度の最終回が11月29日に開かれました。この日のテーマは、5月から開いてきた連続講座の仕上げとして、大手企業の採用担当者から直接話を聞き、今後のキャリアへのヒントを得ること。
講師には、衣料品、生活雑貨や食品を販売する「無印良品」を運営する株式会社良品計画の川辺玲央さんをお招きしました。川辺さんは入社3年目で店長を務めた後、海外の店舗勤務を経て、現在は採用を担当しています。まず無印良品は、ただの“小売業”ではないとして、売り上げや利益が期待できなくても「人の役に立てば商品化」し、出店そのものが「地域貢献」だとする企業理念を紹介しました。そして、「使うことで社会を良くする商品を、手に取りやすい価格で提供する」「スーパーマーケットの横で、地域のコミュニティーセンターとしての役割を持つ」という二つの使命について説明し、暮らしや社会、環境の役に立つため。より良い未来に向けて、私たちと一緒に挑戦しようと呼びかけました。
講座には20人の学生が参加しましたが、就職活動本番に向けて業界や企業をじっくり見極める時期の2年生が8割を占めました。学生からは企業としての課題や環境への取り組み、求める人材などに質問が相次ぎました。これに対し川辺さんは、商品開発や海外で働きたいという学生は多いが、モノを作る先には目的があるはずで、何を達成したいのかを考える人を仲間にしたい。目的を持って行動し、それに向けて主体的に動ける人材を求めていると答えました。また、自らの経験をもとに、店長は自分の責任で何でもできるし結果もすぐ出る。スタッフ50人とのコミュニケーションで自分以上の力が出せると述べ、店舗経営をキャリアの基礎とし、社内公募で挑戦もできる同社は、成長を考えやすい会社だと強調しました。参加した学生からは「店をよく利用し商品も知っているが、企業理念や社員の働き方が聞けて参考になった」「この会社で働けたら成長もできて、楽しそうだなと感じた」などの声が聞かれました。
大手企業対策講座は今年度は5月からこの日まで7回にわたって開かれ、大手企業ならではのインターンシップ選考対策や面接でのコミュニケーション講座、大手企業に勤める卒業生を招いての座談会などに、のべ153人が参加しました。
2024年11月29日