今年 3 月、米国医師資格試験 (USMLE)のステップ1に合格した日髙さんは英語に苦手意識がありました。
長期間の留学をしたこともなく、海外での臨床実習もコロナで参加できませんでした。しかし論文を読むにも、研究発表をするにも英語力が必要だと感じていました。杏林で受け入れてきた海外の医師との情報交換にも英語は不可欠だと痛感したそうです。
こうした理由で USMLE のステップ1へのチャレンジが英語力向上に最適だと思い、勉強を始めました。
試験に合格するには英語力だけでなく医学についても高い学力が求められます。いざ勉強を開始してみると、杏林で学んできたことが十分に通用するとわかりました。つまり、ふだんの勉強を着実に行えば、USMLE での基礎医学力も養え、難関資格も取得可能だとわかったこともチャレンジの動機になりました。
USMLE は三段階に分かれていて、ステップ3までの合格を勝ち取るのは大変ですが、ステップ1に関してはメソッドが確立しているので継続して勉強すれば必ずチャンスはあると言います。そのため、杏林生にもどんどんチャレンジしてほしいと日髙さんは願っています。
日髙さんには、患者さんそれぞれに最適な医療を提供することでより健やかに暮らしてもらい、ひいては医療に貢献したいという思いがあります。USMLE の取得はそのための手段にすぎない、と言っています。
「良い医師になり、常に知識を最新にして最適な医療を提供したいです。医療の発展に貢献するためにも英語だけでなく、AI など最新のテクノロジーの理解も深め、英語でも発信していきたい」日髙さんはそう決意を語ってくれました。そして、「多くの方に支えられてここまでこれたことに感謝します」と話しています。
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