成功大学医学部付属医院は、台北から新幹線で1時間半ほどの台南にあります。この病院は1988年に設立され、病院評定と医療品質策定推進会の審査を受けた医学センターで、病床数は1200、23の臨床診療科と6つの臨床センターがあります。
実習は、産婦人科と神経内科を2週間ずつ回りました。産婦人科の実習は現地の学生と行いました。朝のカンファレンスのあと、自分の興味のある手術を見学します。手術予定表で時間や術式を確認してから参加します。オペレーターの先生は、必ず手術の前に私たち学生に手術の概要を説明してくれました。レクチャーやディスカッションにも参加しました。
神経内科では8時からカンファレンスが始まります。患者さんの情報共有や不随意運動、低髄圧性頭痛など毎日テーマを決めてディスカッションをします。神経内科ではチームに所属し、毎日のチームディスカッションや回診に参加しました。レジデントの先生に模擬患者となってもらい練習を行い、英語しか話せない患者さんの問診や神経診察をさせてもらいました。その他、頸部血管エコーや脳波検査もさせてもらい、シニアレジデントから脳梗塞の診断アルゴリズムや注意すべき頭痛などのレクチャーも受けました。
期間中は大学の寮で生活しました。トイレと風呂がついた一人部屋は快適でした。寮には海外からの学生も多くいました。寮の近くには飲食店がたくさんあり便利でした。休みには、現地の学生に台南の観光地を案内してもらったり、留学生と交流したりしました。台湾の人はとても親切で、必ず誰かが助けてくれたので日常生活で困ることはありませんでした。
実習では、何を求めてきたのか、ゴールは何かをよく聞かれました。それを伝えることで、現地の先生にとっても自分にとってもスムーズな実習になると思います。研修医になるとこうした時間はなかなか取れないと思います。学生時代に挑戦できるよい機会ですので参加してみてください。
※記事および各人の所属等は取材当時のものです