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日本が「観光立国」を目指す中で、観光を学べる大学が増えているようですね。そのうち、杏林大学のように外国語学部の中に観光を専門とする学科があるところは少ない気がします。杏林大学の「観光交流文化学科」が外国語学部の中にあることの意味やメリットについて、学部長のお考えを教えて下さい。

「観光交流文化学科」という学科の名前にも表れているように、杏林大学では、いま「観光やホスピタリティ」と「交流する文化」をともに学ぶべきだと考えています。「観光」というと、HospitalityやServiceといった言葉がイメージとして真っ先に思い浮かぶかもしれませんが、こういった言葉も、実は相手の文化(ときには異文化)を理解するということが基本にあります。例えば、外国人旅行客をもてなす場合など、自国で当たり前とされているやり方だけでは自文化の押しつけになってしまうこともあります。相手の習慣やマナー、文化的しきたり、宗教などにも配慮しつつ、相手が本当に望むことは何なのかを探らねばなりません。外国語学部では、異文化交流やグローバル社会をテーマにした数多くの講義があり、海外からの留学生も多いため、文化交流に対する鋭敏さを養うのに適した環境が整っています。

もう一つのメリットは、もちろん、「語学教育」です。富士山の世界文化遺産登録や東京オリンピックの決定なども後押しして、今後、日本を訪れる外国人旅行客はますます増えていくでしょう。そうした人たち迎える上で、英語はもちろんのこと、+1として中国語や韓国語が使えればpowerfulな武器になることは間違いありません。杏林大学の「観光交流文化学科」では、外国語学部の質の高い語学教育が受けられるだけではなく、英語や中国語を専門とする他学科の学生から、強い刺激を受けながら勉強する環境であるため、高い語学力の習得にとても有利です。

日本では「観光」関連の学部や学科は比較的珍しいというイメージがありますが、他国でも事情は同じでしょうか。
実は、アメリカやヨーロッパの国々ではHospitalityやTourismはかなり以前から学問分野として確立されていて、他国での研究からも学ぶところはあると思います。日本でも、外国人観光客が1000万人を突破し、6年後にはオリンピックも控えていますので、今後、ますます注目が集まっていくと思います。
日本のサービスやおもてなしを経験されて、どういう感想をお持ちですか。
日本のサービスはとてもレベルが高く、行き届いていると感じます。私はこれまで仕事で様々な国や地域に行きましたが、それらと比べても質が高いと思います。ただし、日本はこれまで単一言語、単一文化の色合いが強い国であったため、異文化に対する理解や外国人に対するもてなしということではまだまだ改善の余地もあると思います。そうした点でも観光交流文化学科の卒業生にぜひ活躍してもらいたいですね。