杏林大学医学部は1970年、付属病院とともに開設されて以来、半世紀以上にわたり我が国の医療および医学教育の発展に寄与してまいりました。本学付属病院は、多摩地域約400万人の医療を支える中核的存在として、「あたたかい良質な医療の提供」を理念に掲げ、高度な医療の提供に取り組むとともに、教育病院として次世代の医療人育成において重要な役割を果たしています。
「杏林」という名称は、医の道に尽くした名医の徳にまつわる故事に由来し、本学の建学の精神である「眞善美の探究」と深く結びついています。本学医学部は、建学の精神に基づき、高度な医学的知識と臨床技能に加え、倫理観と豊かな人間性を備えた医師の育成を使命としています。
近年、人工知能やゲノム医療などに代表される革新的技術の進展により、医療は診断・治療の両面において飛躍的な進歩を遂げています。一方で、人口・社会構造の変化、医療資源の逼迫・偏在、環境変化に伴う新たな健康課題、新規技術がもたらす倫理的課題など、医療・医学が直面する課題はますます複雑化しています。こうした時代にあって、医師には知識・技能の修得にとどまらず、高度な判断力と問題解決能力をもって、社会および医学の変化に的確に対応していく力が求められています。
本学医学部では、医師として求められる資質・能力を体系的に示した到達目標に向けて、段階的な教育を展開するとともに、内部質保証の方針に基づく評価と継続的改善を行っています。総合大学の利点を生かした他学部教員の参画や、2022年の新講義棟の竣工などを通じて、人的・設備の両面から学修環境の整備を進めてきました。将来の国際的活躍を見据えた海外研修プログラムや、充実した学外臨床実習施設群も本学の特徴です。
杏林大学医学部は、「杏林」の名にふさわしい良き医師の育成に努め、医学・医療の発展に貢献してまいります。