大学ホーム医学研究科教育・研究指導研究室・研究グループ衛生学公衆衛生学教室

研究室・研究グループ紹介:衛生学公衆衛生学教室

現在、苅田香苗(教授)、吉田正雄(准教授)、櫻井拓也(講師)、白土健(講師)、苣田慎一(学内講師)が、其々の学術的興味とバックグラウンドを活かし、疫学調査研究と生物実験研究を2本の柱として以下の研究活動を進めています。

疫学研究分野

疫学分野ではこれまで、地域や職域の様々なフィールドから得られた調査データや政府/自治体公表データに基づく健康影響評価研究および臨床疫学研究に取り組んできました。学内外の研究組織と連携して疫学調査を行い、環境因子や生活習慣とリスクファクターとの関係を多面的に分析することにより、成人の疾病予防に役立つデータ・情報の提示を推し進めています。

現在取り組んでいる研究課題

  • 健康影響評価研究:環境汚染物質(鉛、マイクロプラスチック等)、大気汚染物質(PM2.5、火山灰)のバイオロジカルモニタリングおよびリスクアセスメント
  • 臨床疫学研究:眼科疾患(屈折異常、高度近視等)、日常生活動作能力(摂食嚥下機能、手指巧緻動作、認知機能等)に関する予防研究

研究成果は日本衛生学会、日本産業衛生学会、日本公衆衛生学会、日本健康学会、国際労働衛生会議(ICOH)、国際疫学会(IEA)、視覚と眼科学研究協会会議(ARVO)等で発表を行っているほか、内閣府食品安全委員会や厚労省薬事・食品衛生審議会、北多摩南部地域保健医療協議会、日本産業衛生学会許容濃度等委員会などの委員として情報共有と成果活用に努めています。

このページのトップへ

実験研究分野

近年、糖尿病などの代謝異常、循環器疾患、癌、神経変性疾患などの肥満・老化関連疾患の炎症性病態が指摘されており、その病態解明を目指した実験的研究として、炎症反応の中心的細胞であるマクロファージを標的とする炎症反応の制御機構について解析を進めています。また、糖尿病をはじめとする生活習慣病の病態改善には運動が効果的であるため、肥満・老化関連疾患にかかわる脂肪細胞の分化制御や脂肪分解反応調節機構の解明を進めるとともに、習慣的な運動による全身性の慢性炎症軽減効果、老化に伴う認知機能低下に対する防御効果、褐色脂肪細胞への分化促進効果などに関する実験研究を行ってきました。これらの研究をさらに発展させ、肥満・老化に伴う慢性炎症性病態の解明と有効な運動処方の創出を目指しています。

さらに、分子疫学課題につながる実験研究として、ヒト疾患モデルを含む実験動物(有用なモデル生物として注目されているメダカ等)を用いて、マイクロプラスチック等の環境汚染物質による生体影響や糖尿病網膜症・白内障に関わる病因メカニズムの解明を進めています。今後疫学研究から得られた仮説を検証し、疾病予防に資する科学的根拠の確立を目指しています。

現在取り組んでいる研究課題

  • マクロファージを標的とした解析;習慣的運動の感染防御能改善/全身炎症抑制効果、機能性食品の炎症抑制効果とその作用機序、炎症性応答能の調節機構
  • 肥満による生活習慣病発症の分子メカニズムの解析   (参照:医学部トピックス)
  • 水棲生物を用いた生活習慣病・環境汚染物質による障害とDNA修復遺伝子の解析(参照:医学部トピックス

これらの研究成果は日本衛生学会、日本公衆衛生学会、日本体力医学会、日本栄養・食糧学会、統合医療機能性食品国際学会等で発表を行っています。

近年の主な業績

  1. Shirato K, Sato S. Macrophage meets the circadian clock: Implication of the circadian clock in the role of macrophages in acute lower respiratory tract infection. Front Cell Infect Microbiol 12: 826738, 2022. doi: 10.3389/fcimb.2022.826738.
  2. Chisada S, Yoshida M, Karita K. Polyethylene microbeads are more critically toxic to the eyes and reproduction than the kidneys or growth in medaka, Oryzias latipes.  Environ Pollut 268 (Pt B):115957, 2021.
  3. Sakurai T, Fukutomi T, Yamamoto S, Nozaki E, Kizaki T. Physical Activity Attenuates the Obesity-Induced Dysregulated Expression of Brown Adipokines in Murine Interscapular Brown Adipose Tissue. Int J Mol Sci 22(19):10391, 2021.
  4. Chisada S, Yoshida M, Karita K. Ingestion of polyethylene microbeads affects the growth and reproduction of medaka, Oryzias latipes. Environ Pollut 254(Pt B):113094, 2019.
  5. Karita K, Iwata T, Maeda E, Sakamoto M, Murata K. Assessment of cardiac autonomic function in relation to methylmercury neurotoxicity. Toxics 6(3):38, 2018.
  6. Shirato K, Koda T, Takanari J, Sakurai T, Ogasawara J, Imaizumi K, Ohno H, Kizaki T.: Anti-Inflammatory Effect of ETAS®50 by Inhibiting Nuclear Factor-κB p65 Nuclear Import in Ultraviolet-B-Irradiated Normal Human Dermal Fibroblasts. Evid. Based Complement. Alternat. Med. 2018; 2018:5072986. doi: 10.1155/2018/5072986.
  7. Shirato K, Imaizumi K, Sakurai T, Ogasawara J, Ohno H, Kizaki T. Regular Voluntary Exercise Potentiates Interleukin-1β and Interleukin-18 Secretion by Increasing Caspase-1 Expression in Murine Macrophages. Mediators Inflamm. 2017;2017:9290416, 2017.
  8. Sakurai T, Ogasawara J, Shirato K, Izawa T, Oh-ishi S, Ishibashi Y, Radak Z, Ohno H, Kizaki T.: Exercise Training Attenuates the Dysregulated Expression of Adipokines and Oxidative Stress in White Adipose Tissue. Oxid. Med. Cell. Longev. 2017: 9410954, 2017.
  9. Yoshida M, Take S, Ishikawa M, Kokaze A, Karita K, et al. Association of smoking with intraocular pressure in middle-aged and older Japanese residents. Environ Health Prev Med 19: 100-107, 2014.
  10. Yoshida M, Ishikawa M, Karita K, Kokaze A, Harada M, et al. Association of Blood Pressure and Body Mass Index with Intraocular Pressure in Middle-aged and Older Japanese Residents: A Cross-sectional and Longitudinal Study. Acta Medica Okayama 68: 27-34, 2014.
このページのトップへ

PAGE TOP