大学ホーム医学研究科教育・研究指導研究室・研究グループ薬理学教室

研究室・研究グループ紹介:薬理学教室

大学院医学研究科生理系専攻分子細胞薬理学専門分野は、分子細胞生物学を基盤とした薬理学分野を対象とする。教員は、医学部薬理学教室のスタッフが兼任している。当専門分野では、分子細胞薬理学の特徴を反映した、分子レベル、細胞レベルの最近の医学生物学の進歩に立脚した薬理学研究を行う。同時に高度な専門知識を身に付けた医師、研究者の養成を目指した専門教育を担当する。また、他の基礎系大学院専門分野及び臨床系大学院専門分野との連携のもとに、大学院生の個々の資質向上を目的とした協力体制の実践を特に心掛けている。

研究分野

1.有機酸トランスポーター、アミノ酸トランスポーター

有機酸の中でも尿酸に着目し、その動態を研究している。主な尿酸再吸収トランスポーター URAT1 は当教室で世界に先駆けて同定され(Enomoto et al., Nature 417: 447-452, 2002)、同じく再吸収トランスポーター URATv1 の機能解明にも大きな役割を果たした(Anzai et al JBC 283:26834-8, 2008)。現在は、尿酸トランスポーターを制御する分子の同定、胎盤での尿酸動態の研究(本学産婦人科との共同研究)に取り組んでいる。

がん、胎児に高発現するアミノ酸トランスポーター LAT1 も当教室の先輩により同定された(Kanai et al JBC 273: 23629-32, 1998)。LAT1 は、がんの悪性化に伴い、発現が上昇する。これを標的とした新規がん治療法の基礎的研究を進めている。

さらに、これらトランスポーター分子の制御機構、とくに細胞内トラフィッキングの研究を進めている。

2. がんの浸潤、転移

癌の治療では、原発巣のコントロールとともに、転移をいかに防ぐかが重要である。頭頸部癌で使用される化学療法薬、ドセタキセルが、その微小管への作用を通して細胞運動を抑制することを報告した(Kogashiwa et al Cancer Sci 101: 1382-6, 2010)。本学耳鼻科と共同で、この知見をさらに発展させ、頭頸部癌における転移抑制療法の開発につなげたい。

3. 腎臓の発生

アフリカツメガエルの前腎をモデルに、ノッチシグナルがその形成に重要な役割を果たすことを示唆する知見を得た。この知見を発展させ、中腎管の形成機構の解明へとつなげたい。

研究機器

2011年、私学助成を受け全学で購入したフーリエ変換ーリニアイオントラップハイブリッド質量分析計(Thermo社 LTQ Orbitrap Velos)が蛋白質核酸共同研究施設に設置され、当教室の福冨助教により管理運用されている。

オリンパス倒立型共焦点レーザー顕微鏡が稼働している。利用希望者は教室まで連絡して下さい。

大学院生

現在薬理学教室所属、共同研究先所属の大学院生4人、研究生3人在籍している。すべて、社会人で仕事の後や週末を利用して研究している。テーマの選び方、実験手法、データの解釈につきマンツーマンで指導する。時間が限られているとはいえ、自らの手で実験を計画し、遂行し、解釈して次の実験を考えるという過程をきちんとたどってもらえるようにしたい。ある程度データがまとまった時点で薬理学会とその部会などで研究の成果を発表してもらう。

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