教授 | |
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講師 |
1970年に佐藤泰司を初代教授として解剖学第一講座が開設され、1993年には松村讓兒が、2017年には長瀬美樹が教授として赴任、開設から50年目を迎えます。2004年より解剖学(肉眼解剖学部門)、2019年より肉眼解剖学に名称が変更されました。
当教室は、基礎医学科目の肉眼解剖学Ⅰ(1年次:肉眼解剖学・発生学の講義、骨学実習)と肉眼解剖学Ⅱ(2年次:人体解剖実習、脳解剖実習と講義)を担当しています。肉眼解剖学は、これから医学の勉強を始めようという学生が医学の根幹となる人体の構造と仕組みを修得するための教科で、良医になるための重要な第一歩です。人体の正常構造を機能と関連づけて学び、病気の成り立ちの理解や医療画像の読影スキルなど、臨床医学に役立つ知識の修得を目指します。実習では、ご遺体が発する情報を五感を駆使して収集し、肉眼所見とCT・MRI画像を対応させながら解剖を行い、人体の3次元構造をイメージとして体得することを目標とします。「良き医師になるために自分の身体を使って勉強して下さい」という献体者の崇高な志に触れることで、医療者としての倫理観の育成にもつながります。自由参加プログラムとしては、基礎研究や解剖体研究体験、学会発表の機会を提供し、また「臨床手技体験セミナー(臨床の教室と共催、不定期)」を開催しています。
献体とは「医学・歯学の大学における人体解剖学の教育・研究・手術手技修練に役立たせるために自らの遺体を無条件・無報酬で提供すること」です。「死後に自分の遺体を医学・歯学の教育と研究に役立てたい」と志された方が、生前から献体したい大学または献体の会に登録しておき、亡くなられた時にそのご遺志にしたがってご遺体を大学に提供することで献体が実行されます。献体の実行にはご本人の遺志だけでなく、ご家族や近親者のご理解と同意が必要です。このように、献体は大学とご本人そしてご家族の間に「信頼」があってはじめて成り立つものであり、杏林大学はこのことを肝に銘じて献体と真摯に向き合っております。
肉眼解剖学教室は献体実務を担当しており、本学に献体登録されている篤志家の方々の会「杏林大学白菊会」の事務局が設置されています。杏林大学は東京の多摩地区で唯一の医学部ですので、献体登録も原則として多摩地区の皆様にお願いしています。
杏林大学白菊会(杏林大学医学部 肉眼解剖学教室内)
〒181-8611 東京都三鷹市新川6丁目20番2号
TEL: 0422-47-5511(代表)(「白菊会」あるいは「献体」とお伝えください)
FAX: 0422-41-5452
杏林大学で現在進行中の「献体を用いた研究」につきましては 医学部倫理委員会 承認済み研究一覧 をご覧ください。
各教員が人体に対する広い視野をもった研究活動を行うことが、当教室の基本方針です。学内外との共同研究で幅広い研究領域を探っております。