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Faculty of Medicineカリキュラム

杏林大学医学部のカリキュラムは、カリキュラムポリシーに基づき、豊かな人間性の涵養および医師に求められる専門的知識と技能の修得、さらには医学の発展に対応しうる総合的判断能力の育成を目的として、諸科目を有機的に配置しています。

教育方針・学習目標

各学年のそれぞれの講義科目の学習の到達目標・年間講義予定などの詳細は「シラバス(pdfファイル)」でご覧いただけます。

カリキュラムマップ

カリキュラムの概要

杏林大学医学部のカリキュラムは、カリキュラムポリシーにのっとり、豊かな人間性の涵養および医師に求められる専門的知識と技能の修得、さらには医学の発展に対応しうる総合的判断能力の育成を目的として、諸科目を有機的に配置しています。汎用的能力を育むため、各科目において学修者の能動的参加を取り入れた授業・実習法(アクティブ・ラーニング)を積極的に採用しています。

以下に、学年毎の概要を示します。

第1学年

医師に求められる基本的姿勢および知識を学ぶため、病院体験学習、地域体験学習、患者体験学習を通して、社会が医師に求める姿勢・態度、そして患者から期待される医師像や医療のあり方を学習し、医学生として相応しい価値観や態度を身につけるます。病院体験学習(early clinical exposure)は、診療科に配属され、医療の実際を体感することを通して、医師の役割を理解します。地域体験学習では、地域の福祉施設などでの体験やグループ学習を通して、社会における医療の課題ついて身をもって学びます。患者体験学習は、OSCE(客観的臨床能力試験)での患者体験により、患者の立場や感情について体験的に学びます。
将来、医療の現場で様々な問題に遭遇した際、日々進歩する膨大な医学知識の中から適切な情報を抽出し、これを解決してゆく能力が必要です。このための方策を、PBLチュートリアルで学びます。PBLチュートリアルは、与えられた課題からその背後に存在する問題、追求すべき問題点を見出し、必要な情報・資料を検索し、課題の解決に至る道筋を自ら見出す能力を育成することを目的とした教育です。
医学にかかわる科学の基礎知識の学習とともに、基礎医学の講義が始まります。人体の構造の理解や生命現象の根源を追求する基礎医学を学習することで、医学の基本的知識習得の第一歩を踏み出します。
英語によるコミュニケーション能力は、医師はもとより、国際化の進んだ現代の社会人には、活躍する世界を広げるために不可欠である。その重要性に鑑み、英語の講義では、学生を能力別に小グループに分け、それぞれの実力に合った演習型の講義を行います。
全学部共通の教養科目が設置され、他学部の学生とともに履修することができます。良き医師になるためには、人文社会学系の学問の学びにより、人間としての幅を広げることもきわめて重要です。総合大学の医学部に学ぶメリットが活かせる科目です。

第2学年

将来医師となるための土台となる基礎医学を学ぶ上で重要な学年です。基礎医学科目の講義とともに、実習が行われます。これらの科目は人体の構造と機能や異常の発生を理解する上できわめて重要なものです。多くの学生から、「臨床医学に進んで、はじめて基礎科目の重要性を認識した」との声を聞くように、医師としての生涯学習の土台となる科目の多い、重要な学年です。
また、医療安全、カウンセリング、生命・医療倫理、コミュニケーション、多様性などについての学習、身体診察に必要となる基本的な技能の習得、地域の福祉施設や病院での体験学習を通して、人の多様なあり方を理解し、医師に求められる人間性や倫理性を身につけます。
さらに、臨床医学の最先端の話題に触れ、臨床医学への関心を高めるとともに、基礎医学の学習との関連を学びます。
第1学年に引き続き、英語は学生を能力別の小グループに分け、それぞれの実力に合った演習型の講義を行うこととしています。

第3学年

第2学年に引き続き、基礎医学科目が配置されています。この学年の基礎医学科目は、これまでに学んだ人体の構造と機能の上にさらに「病態」の要素が加わったもので、その知識や考え方は、医師として患者の病態機序や薬剤の作用機序などを考えるための基礎となります。さらに社会と医学を結ぶ社会医学系の科目も学習します。
また、いよいよ臨床医学科目の学習が開始されます。臨床医学科目は、診療科別ではなく、関連する科目の講義を組み合わせた統合型で講義を行います。たくさんの科目を学びますが、やみくもに知識を詰め込むのではなく、それまでに学んだ基礎生命科学や基礎医学の知識を臨床医学の知識と関連づけ、「なぜそうなるのか」ということを良く理解できるように進めていきます。このように理解することが、臨床の現場で応用可能なしっかりした知識体系を修得する上で重要と考えています。
第4学年から開始される臨床実習につながる技能、態度を身につけるために、身体診察入門、地域・病院体験学習がおこなわれます。
その他、必修科目として医学英語が行われ、少人数のグループで英文医学論文の講読の演習を行います。

第4学年

第3学年後半から始まった臨床医学の講義が引き続き行われます。臨床医学に関する系統的な知識の修得は、臨床実習に際して不可欠であり、実地臨床への第1歩です。
また、臨床実習に備え、診断能力と基本的な臨床技能を身につけるための臨床診断学の講義および実習が行われます。
臨床医学的な内容を課題としたPBLチュートリアルがおこなわれます。さらに、必修科目としての医学英語が行われ、第3学年に引き続いて少人数のグループで英文医学論文の講読演習が行われ、さらに高度な英語能力の修得を目指します。
後期には臨床実習(Bed Side Learning, BSL)が開始されます。この臨床実習に先だって、これまでに学んだ基礎、臨床、社会医学の知識と基本的な臨床技能に関して、全国共通で行われる共用試験(コンピュータ試験CBTと基本的臨床技能試験OSCE)による評価を受けます。共用試験に合格することはBSL履修の要件です。共用試験に合格し、臨床実習を許可された者には、白衣式において白衣とStudent Doctorの認定証が授与されます。BSLは、これまでに修得した医学知識を、実地臨床に応用する能力の育成が目的であり、ほぼ1年間にわたって小グループで各科を巡回して行われます。医学生が、実際の患者に対応する最初の経験であり、臨床医としての姿勢の基本が形成されるのがこの時です。
第1~4学年で学んだ医学英語から進んで、さらに高度な英語力を身につけたいと希望する学生や、第6学年で海外でのクリニカルクラークシップ実習を希望する学生等を対象にした英語を選択科目として設定しています。

第5学年

第4学年後期に引き続き、臨床実習が主体となります。この学年では、巡回型のBSLの後に、学生の診療参加型実習をさらに発展させたクリニカルクラークシップが取り入れられています。クリニカルクラークシップにおいては、自らが担当する患者の担当医になったつもりで病歴を聴取し、課題を解決するための検討を積極的に行います。これまでに修得した医学知識を応用し、積極的に臨床実習の課題や疑問を解決していくことが必要となります。

第6学年

最終学年は、卒業に向けて全科目の総仕上げと、卒後臨床研修への円滑な導入のための準備に当てられます。
まず、6年間の医学知識の総まとめの演習講義が行われます。その後、クリニカルクラークシップが第5学年に続き行われます。このクリニカルクラークシップでは、学内もしくは学外(海外を含む)の医療機関で各4週間の実習に臨みます。これが終了すると、総まとめの演習講義とともに、これまでに修得した医学知識の社会集団への応用と医学知識の整理である社会医学の講義が行われます。
良き医師への最終段階として、6年間に学んだ医学知識・技能・態度の最終確認に日夜専心する1年となります。