研究室・研究グループ紹介:顕微解剖学教室
研究の概要と大学院指導
顕微解剖学教室は、大学院教育において顕微解剖学と組織細胞化学を担当しています。主たる研究テーマは、組織細胞化学的手法を用いた組織·細胞の機能的構造の解析です。光学顕微鏡(共焦点レーザー顕微鏡等)や電子顕微鏡レベルでのアプローチが中心になりますが、必要に応じて生化学的、分子生物学的手法も用います。実験材料としては全身の殆どの器官を対象とし、正常組織のみならず各種疾患(癌、糖尿病など)の組織や疾患モデル動物、発生異常なども扱います。免疫組織細胞化学、in situ hybridization、遺伝子導入などの手法を用いて、各種生体成分の局在と機能を解析します。大学院共同研究施設電子顕微鏡部門とも緊密に連携しています。
教育スタッフは3名で、次項に述べるような様々な研究テーマに沿って研究並びに大学院教育が行われています。それ以外にも、他の専門分野の大学院に籍を置いた院生や他教室の研究者が独自の研究テーマのもとで組織細胞化学的研究のために来訪する例も多く、そのための様々なサポート体制もとられています。また、他大学、他研究機関との共同研究も活発に行われています。
創設以来、当教室での研究成果を基にして学位を取得した研究者は学内外含めて100名以上に及びます。
研究テーマ
ラット大動脈における O-GlcNAc 転移酵素の局在. O-GlcNAc 転移酵素(赤)、アクチン(緑)、核(青). |
マウス精巣の精細管(部分). DNA を緑に、RNAを赤に標識.S: セルトリ細胞、G: 精祖細胞、P: パキテン期一次精母細胞、T: 精子細胞. |
現在、以下のようなテーマに沿って研究が行われています。
- 糖尿病における O-GlcNAc 及び O-GlcNAc 転移酵素の機能解析
- 細胞外マトリックスの組織細胞化学的検討
- 皮膚の発生における Homeobox 遺伝子の機能解析
- 精細管上皮周期、精上皮の波の形成機構
- 下垂体前葉ホルモン分泌細胞の性質とその分泌調節
- 糖質生合成関連分子の組織及び細胞内分布の検討
各研究テーマの詳細は教室ホームページを参照して下さい。