大学ホーム医学部教室紹介皮膚科学教室

皮膚科学教室

教室専任教員

教授 大山 学 大山 学 水川 良子
  水川 良子
講師 倉田 麻衣子 倉田 麻衣子 木下 美咲
  木下 美咲
助教 佐藤 洋平 佐藤 洋平 下田 由莉江
  下田 由莉江 福山 雅大 福山 雅大
  成田 陽子 成田 陽子 伊藤 有亜
  伊藤 有亜 宮川 秀美 宮川 秀美

教室概要

当皮膚科学教室は教室員一同力を合わせこれまで培ってきた「杏林皮膚科学」を大切にしつつ、常に向上する心をもって診療、教育、研究に取り組んでいます。

診療では皮膚科学の最新の知見、特に進歩の著しいアレルギー性疾患、脱毛症や水疱症をはじめとする自己免疫性疾患、炎症性角化症、皮膚悪性腫瘍などの難治性疾患の病態理解に基づく新しい治療法を取り入れ高次医療機関に期待される機能を保ちつつも、心の通った患者さん方のニーズに応える診療、病診連携を心掛け、地域医療への貢献に努めています。

教育では皮膚科の実践的知識の習得を目指して指導しています。皮膚科医を目指す専攻医プログラムでの入職者については指導医との密なコミュニケーション通じて日本皮膚科学会認定皮膚科専門医の取得を目指し、達成してきています。

研究では独自の視点から、重症薬疹、難治性脱毛症、アトピー性皮膚炎、などの病態を明らかにしつつ、治療法の最適化、新規治療法の提案を行ってきました。これらの活動を通じて多くの学位取得者、学会賞受賞者などを輩出しています。

当教室の大きな特徴として女性医師の比率の高さがあげられます。女性医師を取りまく職場環境は未だに十分整備されているとは言いがたく、未だ結婚・出産によりやむを得ず離職する事例が依然として見られます。当教室はできる限り育児支援、復職支援体制を整え女性医師が働きやすい環境を提供できるよう努力していきます。


教育に関する特色

多くの医学生・研修医を受け入れ「皮膚に症状が現れる疾患はすべて診る」ポリシーのもと、皮膚科学の実践的知識の習得を目指して指導しています。特に、重症皮膚疾患の集学的治療、全身管理、皮膚悪性腫瘍の外科的治療など大学病院ならではといえる治療を体験することにより外来診療では見えにくい皮膚科学のダイナミズムを伝えることに力を入れています。


研究グループおよび研究課題

当教室の研究室では塩原前主任教授の指導のもと、皮膚免疫学を中心テーマとして国際的に注目される業績をあげてきました。平成28年度より大山教授が就任し、従来の薬疹、アトピー性皮膚炎、リンパ球の皮膚へのホーミングなどの研究に加えて、難治性脱毛症の治療効果・判定の研究やヒト組織幹細胞、iPS細胞を用いた皮膚疾患モデルの開発を行っています。

難治性脱毛症

広汎性円形脱毛症、特に急速進行型では患者のうける精神的ストレス、社会的影響が大きく治療へのニーズは極めて大きいと言えます。しかし、治療に対する反応性、効果の予測は困難なのが現状です。治療早期から予後を知ることができれば効果的な治療を行うことができます。脱毛症の治療前・治療後のリンパ球分画やサイトカインを解析し、予後の指標となるマーカーの同定を目指しています。

薬疹

薬疹の中でも薬剤性過敏症症候群は、抗けいれん薬などの特定の薬剤の摂取により生じ、高度の発疹、肝障害などをもたらす重症の薬疹です。当教室では、本症において薬剤の影響でB細胞の減少、免疫グロブリン産生の低下が起こり、これに基づいて起こる6型ヒトヘルペスウイルスなどの潜伏ウイルスの再活性化が病態に深く関与していることを示し、国内外で発表してきました。 また固定薬疹は、原因薬剤を内服すると体の決まった部位にのみ薬疹を生じる不思議な疾患ですが、これまでなぜ同一部位に生じるのかが明らかにされていませんでした。この点に関し、当教室では病変部表皮には特殊なTリンパ球が常在しており、それが薬剤により活性化されることでまわりの表皮が傷害され、固定薬疹が生ずることを世界に先駆けて明らかにしてきました。また、近年は分子標的薬による皮膚障害の多施設共同研究に参加しています。

組織幹細胞、ヒトiPS細胞を用いた皮膚付属器再生技術の確立

皮膚と毛包・爪・汗腺などの付属器は再生を繰り返す組織・器官であることから再生医療の実現の可能性が高いと考えられています。本学共同研究施設フローサイトメトリー部門の協力のもと、組織幹細胞を分離培養し3次元構造を再構成することにより皮膚・付属器を再生し疾患の治療に活用する技術の開発を心掛けています。また、日本学術振興会からの研究支援(科研費)をもとにヒトiPS細胞から皮膚・付属器を再生し疾患の治療に活用する技術の開発を行っています。

リンパ球の皮膚へのホーミング機序

多くの炎症性皮膚疾患はTリンパ球が皮膚に浸潤する(リンパ球のホーミングと言います)ことにより生じますが、なぜTリンパ球がこのような性質を持っているかは大きな謎となっています。当教室では、長年にわたりこの機序の解明に力を入れてきましたが、最近では、とくにこの過程にリンパ球表面の糖鎖抗原が重要であることが分かってきました。この糖鎖抗原を制御している酵素が糖転移酵素なのです。つまりこの酵素の働きを解明することが多くの炎症性皮膚疾患の治療につながると考えられ、現在この領域に力を入れて研究をすすめています。


研究テーマ

研究では既存の視点にこだわらず、杏林皮膚科ならではといえる再生医学、免疫学の手法を組みあわせた独創的なアプローチにより、疾患の病態を明らかにしつつ、さらに安全かつ有効な治療のための最適化、新規治療法の提案を行ってきました。研究のテーマとして1)脱毛症、発汗異常をはじめとする皮膚付属器疾患の病態解明と新規治療法の開発 2)重症薬疹の発症因子の解明と病態・予後の解析 3)アトピー性皮膚炎など皮膚アレルギー性疾患の病態生理の解析4)皮膚悪性腫瘍に対する治療法の最適化 5)ヒト組織幹細胞、iPS細胞を用いた皮膚疾患モデルの開発 などがあげられます。実学を重んじ、臨床に還元可能な研究を行うことを心掛けています。


近年の主な業績

  1. Mizukawa Y, Hirahara K, Kano Y, Shiohara T. Drug-induced hypersensitivity syndrome/drug reaction with eosinophilia and systemic symptoms severity score: A useful tool for assessing disease severity and predicting fatal cytomegalovirus disease.<https://www-ncbi-nlm-nih-gov.ezproxy.kyorin-u.ac.jp/pubmed/30240780> J Am Acad Dermatol. 80:670-678, 2019.
  2. Narita YM, Horie C, Hirahara K, Kano Y, Shiohara T, Mizukawa Y: Bullous pemphigoid complicated by cytomegalovirus disease as a manifestation of immune reconstitution inflammatory syndrome: retrospective analyses of our institutional cases and literature review. Int J Dermatol 57: 202-208, 2018.
  3. Endo Y, Takahashi M, Obayashi Y, Serizawa T, Murakoshi M, Ohyama M. The ovariectomized mouse simulates the pathophysiology of postmenopausal female pattern hair loss. J Dermatol Sci 87: 79-82 , 2017.
  4. Veraitch O, Mabuchi Y, Matsuzaki Y, Sasaki T, Okuno H, Tsukashima A, Amagai M, Okano H and Ohyama M. * Induction of hair follicle dermal papilla cell properties in human induced pluripotent stem cell-derived multipotent LNGFR(+)THY-1(+) mesenchymal cells. Sci Rep 21: 42777, 2017.
  5. Kinoshita-Ise M, Kubo A, Sasaki T, Umegaki-Arao N, Amagai M, Ohyama M. Identification of factors contributing to phenotypic divergence via quantitative image analyses of autosomal recessive woolly hair/hypotrichosis with homozygous c.736T >A LIPH mutation. Br J Dermatol 176: 138-144 , 2017.
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