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Faculty of Medicine予防医学教室

教室専任教員

付属病院・三鷹キャンパス

教授
講師
助教

付属杉並病院

教授
講師

概要

がんや動脈硬化性疾患に代表される生活習慣病の発症予防を最終的な目標に、臨床データを多面的に解析することにより各疾患の発症や経過にかかわる因子の同定や新たな活動性マーカーの開発に取り組んでいます。また、健康診断や人間ドックを通して健康行動理論をいかに実践できるかにつき医師のみならず保健師・看護師らのスタッフとともに検討を行っています。

教育の特色

当教室では、各種疾患の発症以前をターゲットとした一次予防をテーマに据えています。生活習慣病を互いに関連しあう一つの疾患群としてとらえ、メタボリック症候群を中心に、消化器、呼吸器、眼科、がんなど種々の疾患の病態生理から、臨床診断、治療、予防、それぞれの関連性を横断的に、疫学的な視点からも理解することを目標にしています。個々の疾患知識を関連付けながら整理し、一人一人の病態を包括的に捉えられるよう、各領域の専門科、公衆衛生学教室とも連携しながらの授業を行っています。また、臨床現場に立つ医療者として基本となる生命倫理、医療安全・感染対策などの必須知識、考え方に対する理解を深め、医師の社会的責任について常に考える姿勢を身に着けられるよう、初年次教育を行っています。

社会的活動

地域企業と提携し、従業員の健康診断や結果に基づく精密検査を行っています。地域の個人の方に対しても健康診断の受け入れを行っています。
三鷹市医師会において消化管がん検診委員、内視鏡検診読影委員として、市民のがん検診の参加や、日本ヘリコバクター学会の広報委員として、胃がん撲滅に向けたピロリ菌除菌の啓蒙活動を行っています。

研究テーマ

  1. 日本学術振興会科学研究費助成事業/学術研究助成基金助成金基盤研究(C)
    「Helicobacter suis感染がパーキンソン病に及ぼす影響~疫学と脳-腸相関の解析」(研究開発代表者:徳永健吾)(2024―2026年度)
  2. 日本人間ドック・予防医療学会学術委託研究
    「人間ドックにおける随時尿推定食塩摂取量と自己記入式簡易食事調査票を用いた減塩指導の有用性」(研究開発代表者:三好佐和子)(2023―2025年度)
  3. 日本学術振興会科学研究費助成事業/学術研究助成基金助成金基盤研究(C)
    「胃MALTリンパ腫におけるH. suis および胃内microbiomeの病態解析」(研究開発代表者:徳永健吾)(2020―2023年度)
  4. 日本学術振興会科学研究費助成事業/学術研究助成基金助成金若手研究
    「唾液微生物叢と生活習慣病の関連についての包括的microbiome解析による検討」(研究開発代表者:三好佐和子)(2020-2023年度)
  5. ヒト胃に感染するピロリ菌以外のヘリコバクター属菌の実態調査(代表者:徳永健吾)
  6. ヒト胃に感染するピロリ菌以外のヘリコバクター属菌に関する研究(代表者:徳永健吾)
  7. 自己免疫性胃炎の消化管細菌叢の特徴(公益財団法人ヤクルト・バイオサイエンス研究財団助成) (代表者:徳永健吾)
  8. Helicobacter suis 感染症の新規疾患発現に関する研究(杏林大学医学部共同研究プロジェクト助成) (代表者:徳永健吾)

分担研究

  1. AMED 橋渡し研究プログラムpreF (2024-2025年度) :胃の疾患の原因となるヘリコバクター・スイス感染の血清診断製品の開発
  2. AMED 新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業(2023-2025年度):ヘリコバクター感染の診断法開発と感染実態、感染病態に寄与する因子の解明
  3. 厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究(2021-2023年度) (2024-2026年度):ヘリコバクター属菌の薬剤耐性の対策に資する研究
  4. 自己免疫性胃炎の内視鏡的病期の策定を目指す多機関共同後ろ向き観察研究(代表:加古川中央市民病院)
  5. ピロリ菌以外のヘリコバクター属菌の除菌治療による病態消退効果の検証(代表:東海大学医学部付属病院)
  6. 東京都におけるHelicobacter pylori除菌率の経年変化: 後方視的多施設共同研究(代表:東京医科大学病院)
  7. H. pylori除菌後胃癌診断のための適正な内視鏡検査間隔の後方視的検討-東京HP研究会での多機関共同調査-(代表:順天堂大学医学部附属順天堂医院)

近年の主な業績

  1. Tokunaga K, Nakamura H, Toue S, Kato Y, Ida Y, Miyoshi S, Yoneyama R, Ohnishi H, Hisamatsu T, Okamoto S:Plasma free amino acid profles are associated with serum high molecular weight adiponectin levels in Japanese medical check-up population without type 2 diabetes mellitus. Amino Acids.17.2023.doi:org/10.1007/s00726-023-03257-6.
  2. Matsui H, Rimbara E, Suzuki M, Tokunaga K, Suzuki H, Sano M, Ueda T, Tsugawa H, Nanjo S, Takeda A, Sasaki M, Terao S, Suda T, Aoki S, Shibayama K, Ota H, Mabe K:Development of serological assays to identify Helicobacter suis and H. pylori infections.iScience.26(4).106522. 2023 Mar 29.doi: 10.1016/j.isci.2023.106522. eCollection 2023 Apr 21.
  3. 井田 陽介, 三好 佐和子, 徳永 健吾, 久松 理一, 岡本 晋.後期高齢者における任意型胃がん検診の意義. 第61回日本消化器がん検診学会大会.神戸. 2023年11月2日.
  4. 徳永健吾,林原絵美子,柴山恵吾,鈴木仁人,松井英則,太田浩良,井田陽介,三好佐和子,岡本 晋,楠原光謹,大野亜希子,久松理一,大崎敬子:胃 MALTリンパ腫と Non-Helicobacter pylori Helicobacterの関連.日本ヘリコバクター学会誌.24(2).154-159.2023.
  5. Yokota K, Osaki T, Hayashi S, Yokota S, Takeuchi H, Rimbara E, Ojima H, Sato T, Yonezawa H, Shibayama K, Tokunaga K, Kamiya S, Murakami K, Kato M, Sugiyama T : Establishment of a reference panel of Helicobacter pylori strains for antimicrobial susceptibility testing. Helicobacter. 27(3).e12874.2022 June.doi:org/10.1111/hel.12874.
  6. Miyoshi J#, Miyoshi S#, Delmont TO, Cham C, Lee STM, Sakatani A, Yang K, Shan Y, Kennedy M, Kiefl E, Yousef M, Crosson S, Sogin M, Antonopoulos DA, Eren AM, Leone V, Chang EB (#Contributed equally) : Early-Life Microbial Restitution Reduces Colitis Risk Promoted by Antibiotic-Induced Gut Dysbiosis in Interleukin 10-/- Mice. Gastroenterology. 2021 Sep;161(3). 940 – 952. e15. doi: 10.1053/j.gastro.2021.05.054.
  7. Tokunaga K, Suzuki C, Hasegawa M, Fujimori I : Cost Analysis in Helicobacter pylori Eradication Therapy Based on a Database of Health Insurance Claims in Japan. Clinicoecon Outcomes Res. 2021 Apr; 13: 241-250. doi: 10.2147/CEOR.S297680.
  8. Rimbara E, Suzuki M, Matsui H, Nakamura M, Morimoto M, C. Sasakawa, Masuda H, Nomura S, Osaki T, Nagata N, Shibayama K, Tokunaga K:Isolation and characterization of Helicobacter suis from human stomach. PNAS. 118(13).e2026337118.2021 Mar 30.doi: 10.1073/pnas.2026337118.
  9. 井田陽介,三好佐和子,徳永健吾,山本実,久松理一,岡本晋:過去の便潜血定量値による 大腸病変存在の予測.第61回日本人間ドック学会学術大会, web開催, 2020年11月26日.
  10. 三好佐和子,井田陽介,徳永健吾,山本実,岡本晋(プレナリー演題):ウエスト周囲径正常例における脂肪肝と高分子量アディポネクチンの関連.第61回日本人間ドック学会学術大会.オンライン.2020年11月26日.
  11. Ohno A, Miyoshi J, Kato A, Miyamoto N, Yatagai T, Hada Y, Kusuhara M, Jimbo Y, Ida Y, Tokunaga K, Okamoto S, Hisamatsu T:Endoscopic severe mucosal atrophy indicates the presence of gastric cancer after Helicobacter pylori eradication -analysis based on the Kyoto classification. BMC Gastroenterol. 20(1).232.2020.doi:10.1186/s12876-020-01375-z.

日本語の解説・書籍など

  1. 徳永健吾,井田陽介,三好佐和子,大野亜希子,久松理一,林原絵美子,松井英則,鈴木仁人,柴山恵吾、大崎敬子:Non Helicobacter pylori Helicobacter(NHPH)による胃疾患の疫学と病態. Progress in Medicine.43.813-815.2023.
  2. 徳永健吾(分担執筆):H.pylori関連以外の胃炎の所見 MALTリンパ腫.胃炎の京都分類 改訂第3版.春間 賢監修.日本メディカルセンター. 130-131.2023.
  3. 徳永健吾,林原絵美子,柴山恵吾,鈴木仁人,松井英則,井田陽介,三好佐和子,岡本晋,楠原光謹,大野亜希子,久松理一,大崎敬子:Non Helicobacter pylori helicobacter(NHPH)感染症のトピックス. Helicobacter research.26(1).62-65. 2022.
  4. 徳永健吾:H. pylori 陰性胃潰瘍とHelicobacter suis感染.日本潰瘍学会50周年記念誌.82-83.2023.
  5. 徳永健吾,加藤はる,大崎敬子,三好佐和子,井田陽介,大野亜希子,久松理一,岡本晋:【酸分泌抑制薬の功罪】小腸・大腸 酸分泌抑制薬とClostridioides(Clostridium)difficile感染症.消化器内視鏡.32(8).1196-1200.2020.
  6. 徳永健吾(分担執筆):一次、二次除菌治療に失敗したら、三次除菌療法.ピロリ除菌治療パーフェクトガイド2版.榊信廣編著.日本医事新報社. 120-123.2020.