大学ホーム医学研究科教育・研究指導研究室・研究グループ第1内科学教室(呼吸器内科)

研究室・研究グループ紹介:第1内科学教室(呼吸器内科)

第1内科学教室は、呼吸器内科、神経内科、腎臓・リウマチ膠原病内科の3つの診療科グループで構成されています。それぞれ独立して、個性豊かな大学院を運営しています。

呼吸器内科

これから皆さんは、生涯にわたり一医家として日本の医療を支えていくことになります。将来、たった一人で、あるいは、指導者として、何かの医学的な疑問に立ち向かう日がくるでしょう。疑問にこたえるためには、仮説を立てた上で、仮説を証明するにはどういう研究を行う必要があるか考える必要があります。その方法は、

  • (1)エビデンスを求めて文献を検索・渉猟をする
  • (2)疫学的アプローチにより、自分で答えを探す
  • (3)基礎医学的アプローチで方法論から解決策まで包括的に取り組む

という3通りがあります。杏林大学大学院医学研究科 呼吸器内科グループでは、実際にデータを収集・解析し、発表することを通じて、この問題解決能力を育成することを目標とします。そのために大学院生に求めることは、「問題意識を持つこと」「実行すること」です。

なお、医学諸分野で「分子標的薬」が導入されています。分子標的薬を適切に理解し、議論するための素地を作るべく当大学院では「細胞内シグナル伝達」「遺伝子発現制御」について勉強できるようなテーマも提案しています。

大学院生の研究テーマ
  手法・目標 具体的内容 具体例(大学院生M)
1年目 文献的・疫学的アプローチ 臨床症例についての研究・考察
緑膿菌の耐性獲得危険因子の同定の研究。米国胸部疾患学会 2009 で発表(Hosp Infect 2011)。
2年目 基礎医学的アプローチ 基礎医学研究
3年目
マウスの喫煙モデルの研究。BMB2010 で発表(Transl Res 2011)。本論文で博士号取得。
4年目 まとめ・発展

発表は、大学院の重要な学習テーマです。国内・海外の学会で発表をすること、さらに、学会誌に、可能であれば英文で論文発表をすることを目標とします。発表を通じて、ライバルや仲間を増やして下さい。そこで、大学院生は一流の学会に参加して、新しいことを学び、ディスカッションをすることを奨励しています。

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当科の研究テーマ

1.呼吸器感染症グループ

呼吸器感染症は当科の伝統的なテーマです。

  • (1)肺炎:肺炎の疾患マーカー探索、薬剤耐性菌の解析やリスク因子の同定を行っています。また、臨床試験にも積極的に参加しています(Biomarkers 2011; 16: 530-535. J Hosp Infect 2011; 79: 267-268, J Infect Chemother 2012; 18: 160-168)。
  • (2)マイコプラズマ肺炎:マイコプラズマ肺炎の動物モデルを用いて「宿主免疫と感染」について考察し発表しています(FEMS Immunol Med Microbiol 2011; 62: 182-189, Results in Immunol 2011; 1: 76-87., Inflammation 2013, in press)。
  • (3)抗酸菌呼吸器感染症:当科は、臨床検査部と共同で新種の抗酸菌を発見し、大学名に因んで Mycobacterium kyorinense と名付け、発表、本菌についての研究を世界に発信していきます (Ann Intern Med 2009; 150: 568-570、Int J Syst Evol Microbiol 2009; 59: 1336-1341, Emerg Infec Dis 2013, in press)。

2.びまん性肺疾患

当科では、新潟大学や Cincinnati 大学との共同研究で、肺胞たんぱく症の解析を行っています(Chest 2009; 136: 1348-1355, Eur Respir J 2011, in press)。GM-CSF 吸入療法という特殊な治療も試みています。さらに薬剤性肺傷害についても研究を行っています(Oncologist 2013, in press)。

3.閉塞性肺疾患

閉塞性肺疾患には気管支喘息と COPD が含まれます。多摩地区での気管支喘息患者の疫学的研究(日胸臨 2008; 67: 860-873, Allergology Int 2011; 60: 473-481)を行っています。また、呼気凝縮液 exhaled breath condensate (EBC) を用いた気道炎症の評価を試みています。また、基礎医学的研究では特に栄養の観点(Am J Respir Crit Care Med 2005;171:1465. Pathophysiology 2006; 13: 29-33. Biomarkers 2012)、あるいは加齢の観点(J Am Geriatric Soc 2007; 55: 1141-1142)から解明を試みています。学内諸科、英国や近隣大学との共同で動物モデルも確立しています(FASEB J 2009; 23: 2310-2319, Transl Res 2011; 158: 30-37. J Pharmacol Exp Ther 2013, in press)。

4.肺癌

肺癌は呼吸器病学の大きなチャレンジです。当科では、抗腫瘍薬のレジュメの検討を他施設共同研究に参加して行っています。また分子標的薬による治療も積極的に行っております。分子標的薬はテイラーメイド医療の観点が必要ですが、われわれは患者さん一人一人の治療の有効性を細やかに観察・解析することにより、当該患者さん、そして、未来の患者さんの治療に役立てるよう努力しております(J Clin Oncol 2010; 29: e191-2)。さらに、第 III 相試験にも積極的に参加しているだけでなく、市販後の薬でも、副作用特に薬剤性肺傷害の検討を行っております (Oncologist 2013, in press.)。

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