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Faculty of Medicine消化器・一般外科学教室

教室専任教員

付属病院・三鷹キャンパス

教授
講師
助教

付属杉並病院

教授
助教

教室概要

診療

本院では上部消化管、肝・胆道・膵、下部消化管の診療科グループに分かれ、診療を行っています。治療対象の多くは悪性腫瘍ですが、胆石症、ヘルニア、炎症性腸疾患などの良性疾患にも対応しています。開腹手術のみならず腹腔鏡下・ロボット支援手術、内視鏡的切除を行っており、手術症例数は年間800件前後を推移しています。2024年4月に開院した分院の杉並病院では消化器外科として総合的に診療を進めています。

教育の特色

消化器外科領域の疾患に関して幅広い知識を習得できるよう、講義やベッドサイドラーニングに力を入れています。講義に関しては、単に試験を乗り切るための暗記の知識ではなく、疾患の病態や治療方針、外科解剖などを理論的にレクチャーします。また、ベッドサイドラーニングにおいては実際に症例を担当しながら手術に参加します。そのうえで習得した知識を実際の症例にあてはめてレポートします。また、知識のみでなく実践的な手技の習得も目指し、腹腔鏡下手術のシミュレーターを用いた手術トレーニングや縫合結紮手技のトレーニングなどを行っております。

社会的活動

  • 日本臨床腫瘍学会(JCOG)グループに属し、小腸癌や胆道癌に対する周術期補助療法のランダム化比較試験に協力
  • 大腸癌治療ガイドライン委員会に協力
  • 各種学会の評議員を多く擁し、高度技能専門医委員会の審査員も輩出
  • 近隣の関連病院との横断的な研究会を主導

研究テーマ

教室員は多くの臨床研究や基礎研究を行い、研究面においてもアクティブに活動しています。それらの成果は数多くの学会発表、邦文・英文報告によって国内のみならず世界に向けて発信しています。

1. 上部消化管外科

主な研究内容

  • 食道表在癌・早期胃癌内視鏡的治療の臨床的検討
  • 再発・遺残食道癌に対する内視鏡的光線力学療法の臨床研究
  • 下縦隔におけるリンパ流・リンパ節分布の解剖学的検討
  • 早期胃癌に対する全胃温存腹腔鏡下リンパ節郭清術に関する臨床研究
  • 胃癌に対する腹腔鏡下胃切除術およびロボット支援下手術に関する臨床研究
  • ロボット支援下手術における新しい教育システムの開発
  • 胃・十二指腸粘膜下腫瘍に対する内視鏡的切除術に関する臨床研究(先進医療)
  • 消化管縫合不全における内視鏡的ポリグリコール酸充填術の臨床的研究
  • 胃液内癌細胞に関する基礎的研究
  • 胃癌、十二指腸癌、消化管間質腫瘍の腹膜播種に関する基礎的研究
  • 十二指腸腫瘍に対する新しい低侵襲手術の開発
  • 十二指腸上皮性腫瘍における分子生物学的研究
  • 上部消化管悪性狭窄に対する内視鏡的ステント療法に関する臨床研究
  • 内視鏡治療器具の開発
  • 成人女性鼠径部腫瘍に対する外視鏡下手術の臨床研究
  • 胃切除後腸内細菌叢に関する研究

2. 肝胆膵外科

主な研究内容

  • Vein-guided hepatectomyは可能か? 系統的肝S3切除・S8切除を例に
  • 肝臓の系統的肝切除における肝区域の染色性の違いの原因探求
  • 腹腔動脈狭窄症と膵頭十二指腸術後合併症の関係性
  • 膵、胆道癌遺伝子発現の違いを用いた術前診断
  • 細胞シートを用いた脂肪肝モデルの作成と治療薬の開発
  • 低侵襲 vs 開腹膵体尾部切除後の長期予後に関するランダム化比較試験
  • 肝内結石症における全国疫学調査の解析
  • 胆道癌術前GCS療法の意義に関するランダム化比較試験
  • 腹腔鏡下胆嚢摘出術の安全性に関する臨床研究
  • イラストを含む手術記録と外科教育

3. 下部消化管外科

主な研究内容

  • 大腸癌における癌関連遺伝子・蛋白の解析研究
  • 大腸癌の年齢別臨床病理学的検討研究
  • 根治的外科治療可能の結腸・直腸癌を対象としたレジストリ研究 CIRCULATE-Japan
  • 血液循環腫瘍DNA陰性の高リスクStageⅡ及び低リスクStageⅡ及び低リスクStageⅢ結腸癌治癒切除例に対する術後補助化学療法としてのCAPOX療法と手術単独を比較するランダム化第Ⅲ相比較試験 CIRCULATE-Japan
  • 血液循環腫瘍DNA陽性の治癒切除後結腸・直腸癌患者を対象としたFTD/TPI療法とプラセボとを比較する無作為二重盲検第Ⅲ相試験CIRCULATE-Japan
  • 家族性大腸腺腫症(FAP)に関する後方視的多施設共同二次研究(大腸癌研究会)
  • 後方視的観察研究による日本人リンチ症候群の大腸病変に対する消化器内視鏡研究(大腸癌研究会)
  • 高齢者 StageⅢ大腸癌に対する術後補助化学療法の現状調査(大腸癌研究会)
  • 肛門管癌の病態解明とStagingに関する研究(大腸癌研究会)
  • 大腸癌至適腸管切除長に関する多施設共同前向き研究(大腸癌研究会)
  • 炎症性腸疾患合併消化管癌のデータベース作成と臨床病理学的研究(多施設共同後向き・前向き研究)(大腸癌研究会)
  • 「再発リスク因子」を有するStageⅡ大腸癌に対する術後補 助化学療法の有用性に関するランダム化第Ⅲ相比較試験 (JCOG1805)
  • 直腸癌局所再発に対する術前化学放射線療法の意義に関するランダム化比較第Ⅲ相試験(JCOG1801)
  • 「局所切除後の垂直断端陰性かつ高リスク下部直腸粘膜下層 浸潤癌(pT1癌)に対するカヘシタビン併用放射線療法の単群検証的試験(JCOG1612)
  • 治癒切除後病理学的StageⅠ/Ⅱ/Ⅲ小腸腺癌に対する術後 化学療法に関するランダム化比較第Ⅲ相試験(JCOG1502C)
  • 登録患者の腫瘍組織試料・血液試料のバンキング(JCOG1502C)
  • 直腸癌側方リンパ節転移の術前診断能の妥当性に関する観察研究(JCOG1410-A)
  • 側方リンパ節転移が疑われる下部直腸癌に対する術前化学 療法の意義に関するランダム化比較第Ⅱ/Ⅲ相試験 (JCOG1310)
  • 治癒切除不能進行大腸癌の原発巣切除における腹腔鏡下手術の有用性に関するランダム化比較第Ⅲ相試験(JCOG1107)
  • 高齢切除不能進行大腸癌に対する全身化学療法に関するランダム化比較第Ⅲ相試験 (JCOG1018)
  • 臨床病期Ⅱ/Ⅲ肛門管扁平上皮癌に対するS-1+MMCを同時 併用する根治的化学放射線療法の臨床第Ⅰ/Ⅱ相試験 (JCOG0903)
  • 大腸癌肝転移切除後患者を対象としたフルオロウラシル/l-ロイコボリンとオキサリプラチン併用補助化学療法 (mFOLFOX6) vs. 手術単 独によるランダム化Ⅱ/Ⅲ相試験 (JCOG0603)
  • StageⅡ/ⅢおよびCROSS1/2の閉塞性大腸癌に対するBridge to Surgery (BTS) 大腸ステントの長期予後に関する多施設共同無作為化臨床試験(大腸ステント安全手技研究会)
  • 減圧を要する fStageⅡ/Ⅲ閉塞性大腸癌に対する術前大腸ステントの意義に関する研究(大腸ステント安全手技研究会)
  • 大腸癌手術症例における血清抗p53抗体測定の有用性の検討
  • 手術室多職種連携医療安全教育プログラムの開発と学習効果の検証
  • 大腸癌腹膜播種の客観的評価方法に関する多施設共同前向き観察研究
  • 大腸癌における血管新生関連分子の解析研究
  • 穿孔性大腸憩室炎に対する新しい治療指針の検討
  • 人工肛門閉鎖術術後創に対する局所陰圧閉鎖療法の効果に関する多施設共同ランダム化第II相試験
  • 進行直腸癌の術前化学放射線療法に関する研究
  • 直腸癌における治療と肛門機能に関する研究
  • 手術室多職種連携医療安全教育プログラムの開発と学習効果の検証

近年の主な業績

日本語の解説・書籍など

  1. 小暮正晴, 阪本良弘(分担執筆):V章 基本となる肝切除 4.尾状葉切除 一般社団法人 日本肝胆膵外科学会 編集. 医学書院. 2023: 202-209
  2. 須並英二ら、【見てわかる! 下部消化管手術における最適な剥離層】良性疾患の手術 直腸腫瘍に対する経仙骨的直腸腫瘍切除術における剥離層の選択(解説). 臨床外科. 78巻. 1116-1120. 2023.
  3. 須並英二ら、【大腸T1癌の診断と治療-内視鏡医・外科医・病理医のクロストーク-】治療 技術的アプローチ T1癌の内視鏡治療戦略 T1癌の外科治療戦略(直腸vs.結腸). 消化器内視鏡. 35巻. 81-86. 2023.
  4. 阿部展次 総編集:手術力が必ず向上する 内視鏡外科消化管再建術のすべて.秀潤社,東京,2021
  5. 阪本良弘「がんと外科医」岩波新書. 2020
  6. 須並英二ら,各科臨床のトピックス 大腸がんの低侵襲治療.日本医師会雑誌 149巻6号 Page1078-1079. 2020.
  7. 須並英二ら,【早わかり縫合・吻合のすべて】(4章)術式別の縫合・吻合法 小腸 小腸狭窄に対する形成術に必要な縫合・吻合.臨床外科 75巻11号 Page179-182. 2020.