医学研究講義 I
2024年度 医学研究講義 I (旧科目名称:基礎臨床共通講義Ⅰ-医科学研究基礎講座-)
医学研究講義 I は、医学研究科の大学院生(第1年次)を対象とした必修講義(4単位)です。
※2022年度以降、基礎臨床共通講義ⅠおよびⅡは医学研究講義ⅠおよびⅡに読み替える。
【目的】
- 広い視野に立って精深な学識を授け、専攻分野について研究者として自立した研究活動を行うに必要な研究能力、及び将来学術研究の指導者たる資質養成の一助とする。
講義は原則Web講義(双方向型・オンデマンド型等)で実施します。
回 | 講義日 | タイトル・担当教員 | 講義内容 | 会場 |
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1 |
5月15日(水) ~5月22日(水) |
動物実験に関する基本的事項
永根 基雄(実験動物施設部門) |
動物の取扱いを含む基本的技術を学ぶとともに動物実験に従事する者の倫理原則としての4R(Reduction、Replacement、Refinement、Responsibility)を理解する。加えて医学部実験動物施設の利用方法についても知る。 | Web |
2 |
5月22日(水) ~5月29日(水) |
医学研究の倫理
苅田 香苗(衛生学公衆衛生学) |
医学研究計画立案にあたっての人権と倫理に関する基本的問題について考える。医学研究における倫理問題の歴史的背景を辿り、現行の倫理基準と倫理審査の状況を理解する。あわせて倫理委員会の役割や機能、インフォームドコンセント(同意書)等について事例を踏まえつつ学ぶ。 | Web |
3 |
5月29日(水) ~6月5日(水) |
薬物・薬品管理の基本
丑丸 真(分子機能生化学) |
ホルマリンなど毒物・劇物・危険物の性質をまとめ、それらを保管・使用・廃棄する時の注意点を紹介する。 | Web |
4 |
6月5日(水) ~6月12日(水) |
医学文献収集管理の技術
大木 紫笹谷 裕子 (医学図書館) |
医学研究に役立つ文献情報の探し方をPubMed、医中誌、SCOPUS を使って学ぶ。また、文献入手の方法や文献管理ソフトRefWorks の紹介をする。 | Web |
5 |
6月19日(水) ~6月26日(水) |
質量分析計を用いたタンパク質解析
(薬理学)
|
質量分析計の基礎と質量分析計を用いたタンパク質解析およびプロテオミクスについて概説する。 | Web |
6 |
6月26日(水) ~7月3日(水) |
放射線治療のすべて-根治から緩和,X線から重粒子線まで-
江原 威(放射線腫瘍学) |
高精度化する放射線治療についてX線と重粒子線を中心に生物学・物理学の基礎から臨床例までを解説する。 |
Web |
7 |
7月9日(火) ~7月16日(火) |
非侵襲的脳刺激法の臨床・神経生理学的研究への応用
寺尾 安生(生体機能実験部門) |
臨床及び神経生理学的研究に用いられる非侵襲的な脳刺激法の原理と実際の臨床への応用例について解説する。 |
Web |
8 |
7月12日(金) ~7月19日(金) |
がんの臨床試験
水谷 友紀(腫瘍内科学) |
新しい薬や手術、放射線治療などを用いた新しい治療、あるいはそれらの組み合わせで行われる治療法などに対して、その効果や安全性について確認するために行われる試験のことを臨床試験といいます。本講義では、がんの臨床試験の概要について説明します。 | Web |
9 |
7月26日(金) ~8月2日(金) |
疫学研究の基礎
(衛生学公衆衛生学) |
疫学という学問の成り立ちと歴史、および疫学研究の分類とそれぞれの長所・短所について学ぶ。疫学研究における因果関係やエラーに関する実例を挙げ、マッチング・無作為化・層化などの手法により誤差やバイアスを制御する方法について検討を行う。 | Web |
10 |
9月10日(火) ~9月17日(火) |
臨床統計学概論①
大谷 宗久(生体物理工学) |
臨床データの性質の違いや統計変数の正しい解釈を説明し、臨床研究における統計的解析手法の概要とその適用条件について解説する。 | Web |
11 |
9月13日(金) ~9月20日(金) |
臨床統計学概論②
大谷 宗久(生体物理工学) |
ROC曲線や生存時間分析に関する臨床研究における応用事例を紹介し、統計解析の背後にある考え方について解説を行う。 | Web | 12 |
9月20日(金) ~9月27日(金) |
がんゲノム医療は保険適用となり、その重要性を増している。がんとは何か、そして病理学(病理診断学)はゲノム医療とどう関わっていこうとしているのかについて概説する。 |
Web |
13 |
9月27日(金) ~10月4日(金) |
「がん」患者の心理的社会的状況と対応、がん治療の臨床試験、費用の問題、がん臨床や研究に関わる者の利害相反など基本的知識を理解する。がん薬物療法の最新の話題についても触れる。 | Web | |
14 |
9月頃開講予定 |
統計解析セミナー SPSS基礎編①
高木晴良 |
SPSS を使った統計処理(基礎編①) |
Web |
15 | 9月頃開講予定 |
統計解析セミナー SPSS基礎編①
高木晴良 |
SPSS を使った統計処理(基礎編②) |
Web |
16 |
10月8日(火) ~10月15日(火) |
英文でのCase reportの書き方 How Much is Enough?
皿谷 健 |
症例から学んだ新たな知見を英語論文で報告しよう! 新たな知見が皆の共有財産となり、臨床研究へと繋がります。 |
Web |
17 |
10月18日(金) ~10月25日(金) |
遺伝子の単離とその機能の解析
青柳 共太 |
分子生物学の基礎的な事項を概説した後、現在の基礎医学研究に不可欠な分子生物学的な手技・手法について解説を行う。 | Web |
18 |
10月25日(金) ~11月1日(金) |
慢性炎症性疾患―肥満症―
木﨑 節子 (医学部客員教授) |
肥満症の病態形成の中心に全身性慢性炎症がある。そのメカニズムについて免疫系と脂肪組織の関連を中心に解説する。 | Web |
19 |
11月8日(金) 18時~ (ZOOMによるオンライン講義。 後日配信予定) |
疫学研究の実践
苅田 香苗(衛生学公衆衛生学) |
統計的仮説検定の考え方とリスク指標について学び、実際に研究論文で使われる疫学指標についての理解を深める。比較のために標準化する方法や検査結果の精度など、医学データの統計解析に必要な基礎知識と実践能力を身につける。 | Web |
20 |
11月22日(金) ~11月29日(金) |
形態学的研究法 宮東 昭彦(電子顕微鏡部門) |
生体を構成する組織・細胞の微細構築を解析する手技と、生体高分子の機能局在を調べる組織細胞化学の基礎的技術について解説する。 | Web |
21 |
11月29日(金) ~12月6日(金) |
実験データのデジタル画像処理・解析
宮東 昭彦(顕微解剖学) |
顕微鏡写真等を題材に、デジタル画像の基本、論文投稿までの画像処理、ImageJ を用いたデータの数値化について解説する。 | Web |
22 |
12月10日(火) ~12月17日(火) |
フローサイトメトリーの基礎と応用
高橋 良(FCM部門) |
フローサイトメトリーとは、どのような測定装置なのかを紹介し、実験での実際の使用方法と応用を解説する。 | Web |
23 |
12月13日(金) ~12月20日(金) |
遺伝子組み換えマウスの作成と解析
三嶋 竜弥(病態生理学) |
遺伝子組み換えマウス作成の概略を簡潔に説明する。また、作製した遺伝子改変動物を用いた生体機能の解析例を紹介する。 | Web |
24 |
1月8日(水) ~1月15日(水) |
放射線の基礎と医学研究への応用
小藤 剛史 |
放射線、放射性同位元素(RI)の基礎知識を概説し、基礎医学研究への利用方法や応用、使用施設について講義を行う。 | Web |
25 |
1月21日(火) ~1月28日(火) |
リテラシーを磨いて英文論文を書こう
阪本 良弘 |
●なぜ英語論文なのか? ●まずはCase Report、そしてCase Series ●大切なのはAbstract ➡ 科学的リテラシーを磨け!SNS発信に学べ! ●すべては読者のために | Web |
26 |
1月24日(金) ~1月31日(金) |
自己免疫疾患におけるT細胞の役割
駒形 嘉紀 |
自己免疫疾患発症のメカニズムは非常に複雑で様々な細胞が関わっている。その中でも獲得免疫系で中心的役割を果たすT細胞は重要な要素であり、その役割を概説する。 | Web |
27 |
2月14日(金) ~2月21日(金) |
遺伝子関連検査
大塚 弘毅(臨床検査医学) |
がんの遺伝子関連検査について解説する。 | Web |
28 |
2月18日(火) ~2月25日(火) |
研究成果発表の技術
今泉 美佳(細胞生化学) |
学会発表は自分の研究成果の重要性をアピールするチャンスである。説得力のある発表スライドやポスターを製作し、効果的な発表を行うためのスキルを講義する。 | Web |
29 |
3月頃開講予定 |
統計解析セミナー SPSS応用編①
高木 晴良
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SPSSを使った統計処理(応用編①) 動画を利用して、SPSS を使った統計解析の応用を紹介していきます。 |
Web |
30 |
3月頃開講予定 |
統計解析セミナー SPSS応用編②
高木 晴良
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SPSS を使った統計処理(応用編②) |
Web |