医学研究講義 Ⅱ
2023年度 医学研究講義Ⅱ(旧科目名称:基礎臨床共通講義Ⅱ-医科学研究特論-)
医学研究講義Ⅱは、医学研究科の大学院生(第1年次)を対象とした必修講義(2単位)です。
※2022年度以降、基礎臨床共通講義ⅠおよびⅡは医学研究講義ⅠおよびⅡに読み替える。
【目的】
- 広い視野に立って精深な学識を授け、専攻分野について研究者として自立した研究活動を行うに必要な研究能力、及び将来学術研究の指導者たる資質養成の一助とする。
講義は原則Web講義(双方向型・オンデマンド型等)で実施します。
回 | 講義日 | タイトル・担当教員 | 講義内容 | 会場 |
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1 |
6月16日(金) ~6月23日(金) |
DNAメチル化プロファイルによる腫瘍分類とその技術的背景
里見 介史(病理学) |
ゲノム異常に基づき、腫瘍は分類され治療方針が決定される。本講義では、脳腫瘍などで応用される新しい腫瘍分類手法を解説する。 | Web |
2 |
7月4日(火) ~7月11日(火) |
静脈奇形に対する硬化療法の確立に向けて
尾﨑 峰(形成外科学) |
静脈奇形に対する硬化療法はいまだ保険適応となっていない。本講義では硬化剤の研究から臨床応用、そして保険適応までの道筋を概説する。 | Web |
3 |
7月21日(金) ~7月28日(金) |
Vogt-小柳-原田病およびCOVID-19ワクチン接種に関連した眼炎症疾患について 中山 真紀子 (眼科学) |
Vogt-小柳-原田病の疫学、病態、診断、治療について、また、近年流行しているCOVID-19のワクチン接種に関連した眼炎症疾患について解説します。 | Web |
4 |
8月4日(金) ~8月11日(金) |
がんの薬物療法 (呼吸器・甲状腺外科学) |
細胞障害性化学療法、分子標的薬剤、免疫チェックポイント阻害剤など、がんの薬物療法の基礎について概説します。 | Web |
5 |
9月5日(火) ~9月12日(火) |
(未定)
長谷川 浩(総合医療学) |
(未定) | Web |
6 |
10月11日(水) ~10月18日(水) |
熱傷と再生医療 (救急医学) |
熱傷診療の現状を踏まえ、熱傷創と脂肪由来幹細胞に関する研究について講義する。 | Web |
7 |
10月24日(火) ~10月31日(火) |
Helicobacter pylori感染と胃内細菌叢
大﨑 敬子(感染症学) |
Helicobacter pylori感染は胃癌のリスクと考えられているが,H. pylori除菌後も胃癌が発生することが多数報告されている。 またH. pylori 感染の有無に関わらず、自己免疫性胃炎患者の胃癌発症との関連についても知られている。胃癌発症のリスク因子としての、H. pylori 以外の胃内細菌叢に着目して研究している。講義では胃内細菌叢の解析方法についても解説する。 | Web |
8 |
11月7日(火) ~11月14日(火) |
胃外科治療に関する研究と女性外科医の生き方 (消化器・一般外科学) |
胃癌に対する内視鏡治療や外科手術に関する日々の小さな疑問を研究につなげてきました。大学院時代から今までに行ってきた胃癌に関する研究を紹介します。また、最近では消化器外科領域でも女性医師が増えています。女性外科医のキャリアなどについても少しお話します。 | Web |
9 |
12月1日(金) ~12月8日(金) |
分泌経路型Ca2+/Mn2+ポンプ SPCAの生理機能
山本 幸子(化学) |
細胞内のCa2+動態を制御するタンパク質の一つSPCAの生理機能と、これが原因となって生じる疾病との関わりについて紹介します。 | Web |
10 |
12月14日(木)18時~ (ZOOMによるオンライン講義。当日のみ) |
光を使った医学研究-バイオセンサーの開発と応用-
大石 篤郎(肉眼解剖学) |
赤・青・緑などの多様な色彩は反射する光の波長によって決まります。下村博士が発見したGFP(2008年ノーベル賞を受賞)を始め、光技術が昨今のバイオロジー・医学研究に大きな影響を与えております。本講義では蛍光・発光・吸光・FRET・BRETといった光の現象の基本から応用までを解説し、それら光技術を用いたバイオセンサー開発の医学研究応用についてお話しします。 | Web |
11 |
1月16日(火) ~1月23日(火) |
食物アレルゲンを用いたナッツアレルギーの病態解明・高精度診断法の確立
安戸 裕貴(臨床検査医学) |
近年急増するナッツアレルギーに対する正確な診断法の確立や病態の解明が求められている。本講義では、これらに関する我々の研究成果や今後の展開について紹介する。 | Web |
12 |
1月26日(金) ~2月2日(金) |
脳動脈瘤の遺伝子変異に基づく病理病態研究と分子標的薬の開発
中冨 浩文(脳神経外科学) |
くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤の発生・破裂の病理病態は、未解決課題である。外科手術時に摘出された脳動脈瘤のゲノム解析により同定した、数百の体細胞変異中の特に脳動脈瘤形成に影響を及ぼすと思われる十数遺伝子について検証を行い、頻度が最も高い遺伝子に関しては人脳血管不死化細胞・新規脳動脈瘤マウスモデルを用いて、脳動脈瘤新生並びに治療薬による抑制データを得た。平行して胚細胞レベルでの遺伝子変異の動脈瘤発生における意義を検証している。 | Web |
13 |
2月2日(金) ~2月9日(金) |
ショウジョウバエを用いた神経科学研究
粟﨑 健(生物学) |
モデル生物と広く研究に利用されているショウジョウバエを用いた神経科学研究について解説します。 | Web |
14 |
2月13日(火) ~2月20日(火) |
脊髄障害後の運動機能再建
鈴木 伸弥(統合生理学) |
脊髄の圧迫や外傷によって錐体路が損傷されると、運動麻痺をきたす。本講義では脊髄障害後の運動回復の機序と運動再建方法について解説する。 | Web |
15 |
2月27日(火) ~3月5日(火) |
糖尿病骨代謝異常の基盤病態の解明
高橋 和人 |
糖尿病骨代謝異常に関し、当教室においてこれまで解明することができた病態を報告する。 | Web |
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