大学ホーム医学研究科教育・研究指導研究室・研究グループ第2内科学教室

研究室・研究グループ紹介:第2内科学教室


第二内科学教室は循環器学と血液学を専門としており、大学院生は現在3名在籍しています。

当科の大学院のポリシーは、「大学院生は研究のみを行うのではなく臨床のトレーニングも同時に行い、研究と臨床ともに秀でた医師を育成する」ことです。したがって大学院生は他の教室員と同じように病棟業務や病院の当直を行います。しかし研究テーマによっては、病棟勤務から一定期間フリーになり研究に専念することもあります。

1年目から下記の研究班に配属され研究テーマが与えられます。4年目には論文を完成させ、学位審査に臨みます。臨床と研究の両立はかなりハードですが、在籍中の大学院生は、大学院修了後には一流の研究者かつ臨床医になることを目指して日々修練しています。当教室での大学院の4年間は一生のうちで最も充実した期間となることは間違いないと思います。

研究班は、心臓カテーテル班、不整脈・心電図班、心エコー班、肺高血圧症班、心臓核医学班、血液班があります。各研究班の主な研究テーマを以下に示します。より詳しく知りたい方は教室(内線5728)までご連絡ください。

心臓カテーテル班

グループ長 金剛寺謙 講師(吉野秀朗 教授)

血管内エコーによる冠動脈硬化の判定、new device の評価、心筋梗塞患者データベースに基づく心筋梗塞の予後評価、心電図などの非侵襲的検査による冠病変部位の推定、高速CTによる冠動脈病変の評価などが主なテーマです。

その他に急性大動脈解離の CT 診断、内科的治療法なども研究テーマとしています。

不整脈・心電図班

不整脈センター長 副島京子 臨床教授

不整脈の治療の特色は心電図で予想し、電気生理検査で確定診断をし、さらには高周波カテーテル焼灼術による根治が可能なことです。対象となる不整脈は年々増加して、最近ではブルガダ症候群に対する心外膜アブレーション治療が画期的な治療です。また、徐脈、頻脈、心不全に対するデバイス治療(ペースメーカー、植え込み型除細動器、心臓再同期療法)を積極的に行っています。2014年の3月より欧米と同時に日本で初めてリードレスペースメーカーの治験も開始しています。デバイスのホームモニタリング(患者さんが自宅にいながらデバイスチェックや心不全指標をモニターできるシステム)を取り入れて治療に活用しています。さらには他施設で治療困難であった心室頻拍の患者さんに対して心外膜アブレーション、外科との連携などで根治を目指しています。最新の治療を実感できる部門であるのが特徴です。

研究のトピックとしては

  • 画像を利用した不整脈の基質の同定(心臓 MRI)
  • 欧米との共同研究(心サルコイドーシスの診断と予後)
  • 失神の診断や治療
  • 突然死の予測因子

などがあります。週に一度抄読会、勉強会を行い全員で知識の向上をはかるとともに、一週間の治療方針を患者さんごとに検討しています。安全で最新の治療を目指しています。

興味のある方は是非参加してください。

心エコー班

グループ長 坂田好美 准教授

心エコーは、全ての心血管疾患の評価になくてはならない有用な非侵襲的検査です。現在、当科では、

  1. Speckle tracking 法や 3D エコーを用いた肺高血圧症の右心機能評価、
  2. 負荷心エコーによる急性冠症候群の生存心筋および心筋虚血の評価、
  3. 頚動脈エコーによる急性冠症候群の動脈硬化評価および薬物療法効果評価、
  4. 高血圧・糖尿病症例の拡張機能障害および血管障害評価、
  5. 3D 経食道エコーによる僧帽弁・大動脈弁評価の評価、
  6. 肥大型心筋症を呈する患者さんに対するファブリー病スクリーニング、
  7. DPP-4 阻害薬の心機能に対する影響評価、

などの臨床研究を行っております。若手医師の研究教育にも尽力していきます。

肺高血圧班

グループ長 佐藤 徹 教授

現在肺高血圧症で外来通院中の患者さんの数は約220名で、多摩地区を中心に関東一円から通院されています。
フローランによる在宅持続療法を含めた肺高血圧症に対する治療を積極的に行っています。この治療の現在の総治療人数は約100名です。慢性肺血栓塞栓症に対しては、2008年からカテーテルによる血管形成術を施行しており、2014年3月までに約100名の患者さんを治療しました。
睡眠時無呼吸症候群の診断・治療も行っています。

肺高血圧症の遺伝子治療に関する研究を進めており早期の開始をめざしています。
循環器遺伝子解析は保健学部分子生物学の蒲生教授と共同で行っており、肺高血圧症の原因遺伝子を模索しています。
不整脈、高脂血症における遺伝的異常も引き続き解析する予定です。
カテーテル検査中に運動負荷試験をあわせて行っており、循環動態を検討することで、肺高血圧の早期診断に応用しています。

心臓核医学班

グループ長 谷合誠一 学内講師

  1. 種々の核種による心機能の評価
  2. 運動負荷もしくは薬物負荷心筋シンチグラフィー SPECT による虚血性心疾患の評価
  3. dual SPECT による虚血心筋の評価 PCI 後の再狭窄の心臓核医学的評価

などを日常診療として実施し、これらのデータを利用した心疾患の病態評価が研究テーマです。

血液班

グループ長 高山信之 教授

造血器腫瘍の治療を大きなテーマとしている。白血病治療に関しては JALSG (Japan Adult Leukemia Study Group)、悪性リンパ腫治療に関しては JCOG (Japan Clinical Oncology Group) という全国規模の研究グループに所属し、積極的に臨床研究を行っています。また、年々増加の一途を辿っている高齢者に発症する造血器腫瘍に関しては、若年 者と異なったアプローチが必要なため、高齢者血液腫瘍研究会に所属し、治療成績の改善に努めています。

造血幹細胞移植に関しては、自家末梢血幹細胞移植は平成14年8月より、同種骨髄移植は平成16年4月より開始しています。

その他

心臓 MRI による心筋梗塞の組織診断、肺塞栓の治療と予後評価、急性心筋梗塞の生化学的診断法、夜間無呼吸症候群と心不全の関係など、研究班の枠を越えたテーマもあ り、さらに虚血性心疾患の発症のメカニズムに関する凝固線溶系の研究、心毒性抗癌剤の研究など循環器班と血液班との共同研究もあります。個人が複数の研究 テーマを持っており、研究テーマにより研究班の枠を超えた研究グループがいくつも存在しているのが当教室の特徴でもあります。

循環器内科における「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に基づく、現在進行中の研究一覧

No 研究タイトル 実施責任者
1 急性冠症候群患者における脂質リスクとコントロールに関する前向き観察研究Exploration into the lipid management and persistent risk in the patients hospitalized for acute coronary syndrome in Japan(EXPLORE-J) 吉野 秀朗
2 冠攣縮性狭心症に関する他施設前向きレジストリ研究 吉野 秀朗
3 慢性血栓塞栓性肺高血圧症に対する心臓MRIの有用性に関する研究 佐藤 徹
4 ペースメーカ植込み時のFrailtyが周術期に及ぼす影響 上田 明子
5 肺高血圧合併症例に対するカテーテルアブレーション時の鎮静に関する検討 上田 明子
6 MediGuideシステムを用いた流出路期外収縮アブレーションの有用性に関する検討 上田 明子
7 MediGuideシステムを用いた心外膜アプローチの有用性に関する検討 上田 明子
8 Bipolar ablation、半生食を還流液に用いたablationの通電効果の検討 上田 明子
9 エポプロステノール離脱判定における運動負荷試験の有用性の検討 菊池 華子
10 運動中の肺動脈圧および肺血管抵抗に関する研究 合田 あゆみ
11 運動中の肺動脈圧上昇および肺動脈楔入圧上昇と心臓超音波検査での指標の検討 合田 あゆみ
12 左心不全における肺高血圧症の検討 合田 あゆみ
13 心臓植込みデバイスのリード植込み前、心内電位スリューレート測定の有用性に関する検討 佐藤 俊明
14 洞不全症候群に対するヒス束ペーシングの電気的指標に関する検討 佐藤 俊明
15 徐脈性不整脈に対するヒス束ペーシングの電気的指標に関する検討 佐藤 俊明
16 心不全に対するヒス束ペーシングの有用性に関する検討 佐藤 俊明
17 心臓植込みデバイスの遠隔モニタリングをもちいた心房細動の早期発見と介入に関する検討 佐藤 俊明
18 心臓植込みデバイスの遠隔モニタリングにおける、センター管理の有用性に関する検討 佐藤 俊明
19 心臓再同期療法植込み手術における放射線被曝に関する検討 佐藤 俊明
20 CTによる左房および左心耳形態評価を用いた、心房細動カテーテルアブレーションの予後予測および心房電気的リモデリングに関する検討 竹内 真介
21 心臓再同期療法後の予後に関する検討 冨樫 郁子
22 恒久ペースメーカにより非持続性心室頻拍が記録された症例における冠動脈疾患合併に関する検討 冨樫 郁子
23 急性心不全患者を対象とした登録研究 樋口 聡
24 デバイス植込み後のMRI撮影の安全性に関する検討~デバイスチームとしての対応 松下 紀子
25 カテーテル・アブレーション中の静脈麻酔の安全性と有効性に関する検討 三輪 陽介
26 非侵襲的心電指標を用いたリスク層別化に関する多施設共同研究 三輪 陽介
27 失神における自律神経機能検査と心電学的指標による診断有効性の検討 三輪 陽介
28 自動車事故と外傷の予防を目的とした反射性失神の危険予測 三輪 陽介
29 労働者における失神の疫学調査および合併症としての就労障害、外傷との関連性に関する研究 三輪 陽介
30 持続性心房細動に対する左房後壁隔離の安全性と有効性に関する検討 三輪 陽介
31 房室結節リエントリー頻拍のSlow pathwayアブレーション中のJunctional Rhythmの特徴 百瀬 裕一
32 心疾患患者における運動負荷心エコー図を用いた血行動態評価および予後予測因子の検討(多施設共同研究) 坂田 好美
33 たこつぼ型心筋症の長期予後評価(東京CCUネットワーク多施設共同研究) 坂田 好美
34 「2次元スペックル・トラッキング心エコー図法による急性期胸痛患者のトリアージの有用性を検討する多施設前向き試験 The TRAC-SI (Triage of Acute Chest pain using Speckle tracking Imaging) trial」 坂田 好美
35 肥大型心筋症患者の心筋動態解析に関する研究 坂田 好美
36 肥大型心筋症を呈する患者に対するファブリー病スクリーニングの実施 坂田 好美
37 ω‐3脂肪酸(EPA+DHA)の心機能改善効果の検討 坂田 好美
38 左室駆出率が保持された心不全(HFpEF)における左心房機能、肺高血圧、右心機能障害評価の重要性・予後に与える影響についての検討 坂田 好美
39 三次元 心エコーおよびspeckle-tracking 心エコーを用いた心房細動例の心房機能の評価 坂田 好美
40 肺動脈性肺高血圧症症例における三次元speckle tracking imaging心エコー法を用いた右心機能および予後評価 坂田 好美
41 心室頻拍ストームに対する非侵襲的自律神経修飾の有用性: RESCUE VT 松下 紀子
42 房室ブロック症例における心サルコイドーシスの合併:心臓MRIでの検討 松下 紀子
43 一次予防・二次予防でのICD植込み後患者における死因の比較検討 松下 紀子
44 終末期における除細動器の作動状況、除細動機能継続の有無についての検討 松下 紀子
45 デバイス植込み後の心臓MRI撮影に関する検討 松下 紀子
46 心筋シンチグラフィー検査における虚血性心疾患の診断能向上に寄与する指標の組み合わせに関する研究 谷合 誠一
47 ロトリガ粒状カプセル 特定使用成績調査 (Outcome prevention on Cardiovascular Events by Antihyperlipidemic therapy with N3-fatty acid in Japan) OCEAN3 谷合 誠一
48 慢性冠動脈疾患患者におけるイコサペント酸エチルの二次予防効果の検討Randomized trial for Evaliation in Secondary Prevention Efficacy of Combination Therapy Statin and Eicosapentaenoic Acid (RESPECT-EPA study) 谷合 誠一
49 慢性心不全に対するトルバプタンの効果に関する臨床研究 谷合 誠一
50 インフォームドコンセントの医療者への負荷の実態に関する検討(IC study) 谷合 誠一
51 オルメサルタンアゼルニジピンの12週併用療法による腎機能保護についての検討 谷合 誠一
52 睡眠時無呼吸が心不全に与える影響に関する臨床研究 谷合 誠一
53 睡眠時無呼吸が心疾患と予後に与える影響に関する臨床研究 谷合 誠一
54 たこつぼ型心筋症の後ろ向き症例登録研究 谷合 誠一
55 心血管イベントを発生した冠動脈起始異常症例におけるClinical Profileおよび治療後の予後についての後方研究 谷合 誠一
56 左冠動脈主幹部病変による急性心筋梗塞患者の後ろ向き症例登録研究 谷合 誠一
57 リハビリ継続による至適デバイス設定や運動耐容能に関する研究 長岡 身佳
58 穿刺法による心外膜穿刺における心臓CTの有用性 長岡 身佳
59 心房細動に対するクライオアブレーション後の心筋障害・炎症にコルヒチンが及ぼす影響の検討 長岡 身佳
60 心房細動患者さんにおける不安の傾向や気質に関する研究〜アンケートを用いて 長岡 身佳
61 非心臓手術における周術期心房細動の予後調査 樋口 聡
62 高度腎機能障害におけるIVUS/OCTガイド下無造影PCIの成功因子及び短期・長期予後に関する検討 樋口 聡
63 Rotablatorによる治療が必要な石灰化病変における長期予後検討:薬剤溶出性ステント vs 薬剤コーティングバルーン 樋口 聡
64 急性心不全において濃厚赤血球輸血が短期・長期予後に与える影響に関する調査 樋口 聡
65 急性心不全における尿円柱の臨床的意義 樋口 聡
66 Type 2 心筋梗塞の原因と治療ストラテジー:Tokyo CCU Network 樋口 聡
67 ST上昇型心筋梗塞における血栓吸引療法の臨床的意義と病変による比較検討:Tokyo CCU Network 樋口 聡
68 心房細動におけるリモデリングの非侵襲的予測に関する解剖学的、電気生理学的検討 米田 道嗣
69 心房細動に対する薬理学的除細動器と電気的除細動器における解剖学的、電気生理学的特徴に関する検討 米田 道嗣
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