よくあるご質問にお答えしています。
日本作業療法士協会の定義によりますと、作業療法とは体や心に障害にある方、発達期に障害を持った方、成年期や老年期に障害を持った方などに対し、その主体的な生活の獲得を図るため、諸機能の回復、維持、開発を促す作業活動を用いて治療・指導・援助を行うこととされています。また、平成22年4月30日の厚生労働省医政局長の文書によりますと、作業療法士の仕事は、
これだけをみますと作業療法士と理学療法士の仕事は微妙な違いと言えると思います。では作業療法士と理学療法士の仕事は同じでしょうか。いいえ決してそうではありません。一言で高校生の皆さん方に違いを説明すると、「体のリハビリテーションは理学療法士」 「頭のリハビリテーションは作業療法士」と言えます。当然、頭と体は分けることができませんから、大学の学びも基礎は同じで、学年の進行と共に専門領域として分かれて行くと考えてください。
一般的に言って精神科や高齢者医療では、精神疾患であれ、認知症であれ、基本は頭つまりは脳の機能異常と捉える事もできます。脳機能に関する研究は、この10年間に飛躍的に進んでおります。本学作業療法学科におきましては、脳機能を重視した教育を行っていく事にしております。これからの高齢化社会を見越し、脳機能障害の中でも認知症に重きを置き、認知症患者さんが住み慣れた社会の中で、いかに過ごすことができるかに焦点を当てることにしています。
本学作業療法学科におきましては、脳機能に関心を示し、意欲に富んだ学生に来てもらいたいと思っています。話を戻しますが、「骨格、筋肉、神経を主とする理学療法学科」、「脳機能を主とする作業療法学科」と考えていただけたら良いと思います。