理学療法士の仕事は、医療や福祉の分野をはじめ、プロやアマチュアのスポーツ選手も対象となります。また年齢も高齢者から小児まで様々です。このように個々の異なるケースに的確な対応をするためには、幅広い知識と高度な技術が要求されます。
理学療法教育の中で運動学は必要不可欠な基礎科目として位置づけられ、運動学の知識なくして適切な理学療法の実施は困難であるとも言われている。運動学は人体の身体運動の仕組みに関する学問であり、その領域は極めて広い。筋骨格系の構造・機能との関係、関節運動や力学原理に基づく運動、歩行動作などの身体運動の発現と制御機構、運動技能を獲得するための運動学習など解剖学・生理学・力学的な見地から、身体運動のメカニズムに関して講義する。
理学療法士の重要な専門性は、身体機能の検査・分析を中心とした客観的評価に基づい て対象者のADLおよびQOLを向上させ得る方法論を立案し、提供することである。本実習では、理学療法評価に用いられる代表的な検査測定に関する実習を行う。主に、関節可動域検査、徒手筋力検査、反射検査、感覚検査、筋緊張検査といった代表的な基礎評価を実践的に学習する。また、神経障害、運動器障害、呼吸・循環器障害などの各疾患に応じた 代表的な理学療法評価の方法と結果の解釈について実践的に学ぶ。
理学療法士という医療専門職に必要な知識と技術を臨床で活用するための実践能力を養うことを目的とする。実習内容としては、複数の病態を想定した模擬症例に対する理学療法評価(前期)および治療(後期)の演習ならびに OSCE(Objective Structured Clinical Examination)に類した実技試験を実施する。本実習を通じ、専門的な知識と実技を統合する能力を習得し、臨床実習(評価実習IIおよび総合臨床実習)に対する十分な準備を行う こととする。
本科目では、1年次より学んできた理学療法学の集大成として知識の整理をするとともに、より実際の臨床において理学療法士が用いている様々な専門領域の理論や治療技術の概念、さらに基本的手技、最新の治療技術を学ぶ。新生児の自発運動に関する知識、脳性麻痺児(者)に対する理学療法、ニューロリハビリテーション、アスレティックリハビリテーション、運動器障害、熱傷、呼吸障害に対する理学用法、終末期における理学療法など、各分野の最先端の理学療法を紹介し、卒業後の高度に専門的な職業観を醸成する。
履修モデルや講義科目の概要・目標・授業計画(シラバス)、配当年次などは、下記をご参照ください。